[保険金のお支払いに関する調査結果について(PDF)]にもあるようにあいおい損保側ではこれまでに2005年8月31日までに調査した結果として不払い件数を2万9526件として発表、「保険金支払い時の点検方法・管理体制および保険金支払システムのチェック機能が不十分であったことなどが主な原因」とし、社内体制の強化を進めていた。しかし【金融庁】からの再調査要請を受けて調査したところ、さらに3万件以上の不払い案件が見つかったという。

あわせて6万件以上という不払い件数は、再調査の結果あわせて4万5000件ほどの不払いが見つかり全社二週間の業務停止などの行政処分を受けた、三井住友海上火災保険を上回る数。あいおい損保にはさらに厳しい行政処分が下るのではないかと懸念されている。

不払いの調査と業務改善の指導を受けたあとでならともかく、受ける前についての再調査だからある意味仕方ない、手のうちようがないところもある。しかし少なくとも、当時の実態としてはこのようなものだったということが次々と露呈されているのも事実である。過去の過ちを正しく認識し、それを反省材料として今後に活かす決意を持つのなら、しかるべき処分を受ける必要があるだろう。