王子製紙(3861)、北越製紙(3865)のTOB失敗と正式発表

2006年09月05日 20:15

【王子製紙(3861)】は9月5日、8月2日から開始していた【北越製紙(3865)】の敵対的株式公開買付(TOB)について、成立条件である発行済み株式数の50%にはるかに及ばず、不成立となったことを発表した(【発表リリース、PDF】)。応募株券はすべて返却され、買付そのものが行われなくなる。

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今回の公開買付は日本国内としては初の、同一業界内大手上場企業同士によるTOBとして注目を集めていた。しかし買われる北越製紙側の反発が強かったことや、取引先企業、さらには地元住民などからも反対の意を唱えられ、完全に失敗の形となった。買付予定株式数は1億81万8239株以上だったが実際に応募に参加したのは1125万4829株、最低必要株式数の11.2%にしか満たなかった。株主数での割合を計算すると、北越製紙の2006年3月末時点での株主数は4257人。これに対して今回応募したのは67人で、1.6%に過ぎないことになる。

今回王子製紙は北越製紙との合併吸収で、北越製紙の新型施設を手に利用できる立場に置くなど競争力の強化を図っていたが、それがかなわない結果となった。TOBの失敗を受けて同社では生産設備の更新などを行い、自力で競争力強化を目指すことになる。

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