電子書籍の市場規模は前年比2倍の94億円、ケータイ部門が大躍進

2006年09月22日 12:30

インターネットイメージ【CNET Japan】によると【インプレス(9479)】のシンクタンク部門である【インターネット生活研究所】は9月20日、電子書籍ビジネスの市場動向の調査結果を発表、規模が約94億円に達したことなどを明らかにした。詳細な調査結果は9月26日から発売される『電子書籍ビジネス調査報告書2006』『電子コミックビジネス調査報告書2006』で報告されるとのこと。

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調査によると2006年3月末時点の電子書籍の市場規模は約94億円で、これは前年度同期の約45億円と比べて約2倍に成長している。内訳では

・パソコン/PDA向け……約48億円
・携帯電話向け……約46億円


と、前年度の約12億円から3.8倍に急成長した携帯電話向け市場が、電子書籍全体を引っ張っている。元記事では携帯電話向け電子書籍の成長の原因として、

・電子書籍を1冊まるごとダウンロード、閲覧が可能となったことで市場が立ち上がった。
・コンテンツプロバイダの数が増えた。携帯電話向けでは出版以外の異業種からも新規参入が相次いでいる。
・電子コミックの人気。


などを挙げている。特に電子コミックは今回計測年度の市場は約34億円(パソコン/PDA向けが11億円、携帯電話向けが23億円)。コミック分野ではパソコンやPDA向け以上に携帯電話向けが大幅にシェアを確保していることが分かる。

記事には無いが携帯向け電子書籍が急激に伸びたのは配信側の増加だけでなく、

・定額制の普及。
・端末性能向上で表現力が大きくなり「文字」「コミック」を表現しやすくなった。


この2点によるところが大きい。電車内で気軽に読み通せる商品としてキオスクなどて数百円で購入できるミニタイプの漫画単行本が人気だが、それと同じ感覚で携帯からコミックを読む、というスタイルなのだろう。

利用者数の増加で市場が大きくなれば、参入する企業も増え、コンテンツも充実し、携帯による電子書籍市場が活性化する。まさにプラススパイラル的に大きくなっていくことが予想される。

また、据え置き型ゲーム機や携帯ゲーム機でも通信機能を最初から搭載し、インターネットへのアクセスを前提としたものが増えている。「ゲーム機で通販(金銭の決済)をする」という心理的なハードルがクリアされれば、むしろ書籍やコミックには抵抗感の薄い層にユーザーが多いゲーム機からの購入者は増えるだろう。

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