イギリスの債券トレーダー、「ボーナス17億円払え」と野村ホールディングスを提訴

2006年09月05日 07:00

【ブルームバーグ】の報道によると、9月4日付けのイギリス・タイムズ紙は【野村ホールディングス(8604)】がロンドンの債券トレーダーから750万ポンド(約16億6000万円)あまりのボーナスの支払いを求める提訴を受けたことが明らかになった(【英語原文】)。

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提訴をしたのは野村のストラクチャード商品グループを率いていたルイス・マルティサンチェス(Luis Marti-Sanchez)氏。同氏はトレードで2000万ポンドから3000万ポンドもの利益を会社にもたらしたが、野村はボーナスとして130万ポンド相当の劣後株式を支払っただけで契約に違反したと主張している。同氏は「野村のために稼いだ利益の20%から25%……つまり420万ポンドから530万ポンド……を受け取る口約束を得ていた。しかし受け取ったのは4.3%に過ぎない」と主張している。一方で彼の同僚が儲けの15%の支払いを受けていたことも、氏の怒りを増させたようだ。

野村側では「このような訴えをルイス氏がしたことを遺憾に思う。私たちは彼を優れたとレーダーと見なして、その成果に従い謝礼を支払った。契約を破ったとは思っていない」とコメントしている。

そもそも不文律が主流のイギリスでの出来事とはいえ、億単位のキャッシュが行き来する契約で口約束しかしていない(つまり契約内容について詳細が定められていない)こと事態驚くべきこと。両者の意思の齟齬(そご)もあっただろうし、事象の解釈の違いもあるだろう。

契約の書類が残っていなければ、水掛け論に終始する可能性は高い。個人投資家にしてみれば、130万ポンドだろうと530万ポンドだろうと、「別世界」の話であり、想像もつかないというのが一つの結論だが(笑)。

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