村上ファンドが解体へ加速、保有株式売却相次ぐ

2006年08月17日 06:30

株式イメージ【asahi.com】などによると、「村上ファンド」(『村上ファンド(www.maconsulting.co.jp)』など)が事実上の解体へ歩みを進めている。すでに何度となく報じているように出資者の資金引き上げが相次いでいるだけでなく、ファンド側でも保有株式の売却を行っている。【松坂屋(8235)】が8月15日に発表した自社株の公開買付で村上ファンドの保有株式も含まれていたことが明らかになったのもその一例だという。

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村上ファンド側ではかつて松坂屋が高額評価される土地を多数保有していながらそれに見合うだけの利益をあげていないとし、「物言う株主」の発言力を高めるため、一時期は松坂屋の株式を9.9%まで買い進めた。今回のTOBで手放さなかった残りの株式も引き続き売却を行うようだ。

すでに村上ファンド側は【阪神電気鉄道(9043)】をはじめ、【新日本無線(6911)】【東京ソワール(8040)】なども売却済みで、これらの売却益は解約する投資家への返還資金に使っている。また、ファンドが抱える一部の投資事業組合については「役割を終えた」として解散する予定。

これら一連の動きは、もちろんリーダーたる村上氏が指揮を執れなくなったことがあるが、他にも出資者が続々と資金を引き上げてることも原因としてあげられる。市場動向そのものの影響もあるが、ファンドが多数を所有している銘柄の過半数が株価下落の状態におちいったのも、保有株式の売却に拍車をかけている。

株価は下落しているがそれでもしっかりと利益を出して売却しているあたりはさすがではある。が、手持ち株式の売却と投資家の撤退が今後も進めば、村上氏が望む「ファンド存続」は難しくなるかもしれない。

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