楽天市場でのブルガリキーリングにニセモノ疑惑発覚

2006年08月12日 07:00

銀座ジュエリーイメージ【ZAKZAK(夕刊フジ)】が報じたところによると、[楽天(4755)]が運営するインターネット商店街『楽天市場』の店舗において、高級宝飾ブランド「ブルガリ」のニセモノが大量に販売されている疑いが強いことが明らかになった。これまで6万本・9億円分も販売されており、事実ならば空前の規模となるという。

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銀座ジュエリーイメージ記事によると該当するショップは『銀座ジュエリー』。該当する商品は、「キーリング」と呼ばれるシルバー製のもの。写真にもあるように、直径3.5センチのリングに「BVLGARI」のロゴが入ったもので、ひもを通してペンダントヘッド代わりにするという。1万2000円から1万9000円程度の値がついておりこれまで6万3700本ほどが売れている。

記事によると銀座ジュエリーで発売されているものと、ブルガリの正規代理店で販売されている商品には著しい違いがあることが判明。一方で「銀座ジュエリー」側では今商品はイタリア本店に近い特別なルートによるものと主張し、本社の名が入った一部黒塗りの納品書のコピー、本社から届いた小包などを“証拠”として提示したという。また正規代理店販売の商品との違いは「工房による差」と説明した。

ところがブルガリのイタリア本社では「特別なルートがあるという事実は存在しない」「ニセモノ販売の動きがあることは察知済み。当局や弁護士とも連携をとり調査を進めている」とコメントしたという。また同業業者の話として今件では、「最初にホンモノを取引し、信用を得たところでまとめてニセモノを販売する」という、オークションでの詐取と同じような手法が用いられている可能性もあると指摘する。過去にホンモノの取引があったから(ホンモノの)納品書やリボンも入手は可能だとのこと。

今件について楽天側では「一層の調査を行いたいと思います。具体的には、ブルガリ・ ジャポン、ブルガリ本社に書面にて本件の調査に関する協力を仰ぎ、その内容に関しましては、ホームページに報告させていただきたいと思います」とし、本格的な調査に乗り出したことを明らかにしている(『発表リリース』)。

一方「銀座ジュエリー店」ではサイトトップで、次のようにコメント。販売しているキーリングはホンモノであるとして全面的に争う姿勢を見せている。

【一部マスメディア等に報道されているBVLGARIキーリングについて】

この度は、一部マスメディア等への弊社記事掲載につきましてご心配をお掛けしました事を深くお詫び申し上げます。
報道されております、弊社販売のBVLGARIキーリングでございますが、商品は間違いなく本物でございます。

この件に関しまして、弊社に対する風説、噂、憶測等が一部のマスコミ、インターネット掲示板等を中心に流布されておりますが、このような風説等はいずれも事実無根であり、厳然たる決意のもと、法的措置も含めた対応を検討していくことを本日、皆さまにご報告をさせていただきます。

当店をご利用いただいているお客様・取引先の皆さまからいただいている信頼を裏切らないためにも、厳然たる対応をすることをお約束いたします。


入荷側は「安く大量に仕入れるためにイタリア本店に近い特別なルートによるものと主張」し、出荷側は「そのようなルートは存在しない」とする話が事実だとすれば、どこかで話に齟齬が生じていることになる。あるいは入荷ルートにおける出荷側は「ホンモノだ」と主張しているがその実……という可能性も否定はできない(ニセモノだったとしてその販売側が「自分たちはニセモノを売っている」と発言するはずもないが)。

今件ではブルガリ本社がどのように動くのかに注目せずにはいられない。同社の動き次第では「銀座ジュエリー店」の箔がつくし、逆に信用がどん底に落ち込むどころか様々な問題が生じる可能性もある。また、事態がこのように大きく報じられた(夕刊フジではトップページに掲載されていた)以上、関連当局も重い腰を上げるかもしれない。

現状では事態の推移を注意深く見守っていくしかないだろう。


(最終更新:2013/09/02)

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