認知症対策に任天堂(7974)の携帯ゲーム機DSと脳を刺激するソフトを貸し出す病院の話

2006年08月22日 06:30

ゲームイメージ京都府にある【内田病院】では、入院患者や外来で診察待ちの高齢患者に対し、【任天堂(7974)】が発売している携帯ゲーム機ニンテンドーDSと『東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング』のセットを貸し出している。この病院は認知症診断を行う「物忘れ外来」を行うことでも有名だが、ゲームを使って「脳を刺激」し、さまざまな効果を狙っていることでも名を知られるようになった。

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内田病院がニンテンドーDSを導入したのは2005年。元々2週間に一度、専門医を招いての認知症診断を行う「物忘れ外来」などを開いていたが、患者向けにということでニンテンドーDS本体と「脳トレ」を10セット導入した。DS本体とソフトの導入理由は、画面にペンで直接触れることで操作ができ、中高年にも扱いやすく、計算や音読などで脳を刺激するからというもの。繰り返し挑戦することで脳を刺激したり、看護師らなど周囲との会話を促すなどの効果に着目した。診察待ちや入院中の患者に貸している。

担当の木原武医師は「認知症の治療効果を裏付けたわけではない。しかし前頭前野を刺激することやコミュニケーションをはかることで脳の残存機能を引き出し、発症や進行の予防を期待できる」「受診や認知症予防のきっかけになれば」とソフト導入に期待を寄せていた。一年経過した現在でも用いられていることから、それなりに良い効果が得られたのだろう。

リハビリや認知症進行の抑止効果があるかどうかはまだ具体的計測をしていないだろうが、年令の垣根を越えたゲームという話題は、外来患者や入院患者らが家族との会話のきっかけになることは間違いない。簡単で誰でも楽しめる、そして脳を刺激するゲームの効用が意外なところでも活用され、発揮された良い例といえるだろう。

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