大成建設(1801)、ダイオキシン土壌を焼却せずに浄化する仕組みを開発

2006年08月13日 07:15

時節イメージ【NIKKEI NeT】によると【大成建設(1801)】はダイオキシンで汚染された土壌をバイオ技術で浄化する新技術を開発した。工場跡地などを再開発する際、従来は土そのものを焼却して産業廃棄物として処理しているが、その手間が無くなる。今年中を目標に実用化し、土壌浄化事業を展開していくという。

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大成建設自身のサイトからはまだ何の発表もないが、今技術は自然界で木を腐らせる菌として知られている「白色腐朽菌」が作り出す酵素を利用しているという。ダイオキシンのように微量にしか含まれない難分解性物質でも効率よく分解できる。分解能力の高い菌株を選び出したとのこと。

「白色腐朽菌」についてもう少し調べてみると、この菌はきのこの一種であり、しいたけやひらたけなども白色腐朽菌に属するという。木材がこの菌で腐ると白くなることからこの名前がついている。木材中の難分解性重合体(要は分解しにくい物質)であるリグニンを分解する酵素(リグニンペルオキシダーゼ、マンガンペルオキシダーゼ、ラッカーゼなど)を作り出し、酸化力が強い一方、基質特異性が低いことなど、汚染物質を浄化分解できることで知られていた。

また、白色腐朽菌を用いたダイオキシンの分解技術については【大林組(1802)】【神戸製鋼所(5406)】なども研究を続けていたもよう。今件の技術がどの程度の効率・費用対効果があるのかは現在のところ定かではないが、土壌浄化ビジネスが有益なのは明らかであるし、日本だけでなく海外でも役立つ技術なのは間違いのない話。今後の正式発表を心待ちにしたいところだ。

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