地球に優しい鉄道利用!?飛行機や乗用車の1割を鉄道に変えれば1232万トンもの二酸化炭素を削減

2006年08月20日 07:00

鉄道イメージ[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]が報じたところによると、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出が多い乗用車と飛行機の利用をそれぞれ1割ひかえ、代わりに鉄道を利用した場合、日本全体で年間およそ1200万トンの二酸化炭素の減少につながることが、環境NGO【気候ネットワーク】が調査研究した報告書【地球温暖化防止の視点から都市間交通を問い直す】で明らかになった。

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記事によると日本の二酸化炭素の排出量は、国際的に二酸化炭素を減らそうとの共通意志から決められた京都議定書では基準より6%減らすことを義務付けられているが、最新のデータでは8%も増えてしまっている。特に旅客部門では43%と大幅な増加を示している。その旅客部門の90%を占める乗用車と飛行機は利用者が増えたこともあり、過去12年間で二酸化炭素の排出量が53%(乗用車52.6%、飛行機53.2%)も増えている。

「気候ネットワーク」の試算では、日本全体で乗用車と飛行機の利用者の1割が代わりに鉄道を利用した場合、旅客部門における7.7%、日本の総排出量の1%にあたる年間1232万トンの二酸化炭素の削減につながることが明らかになった。さらに利用客1人を1キロメートル運ぶ際に排出される二酸化炭素は、乗用車は鉄道の9.5倍、飛行機は5.8倍に及ぶことも分かった。

飛行機・乗用車の利用を1割ずつ鉄道にシフトした場合の二酸化酸素削減量試算
飛行機・乗用車の利用を1割ずつ鉄道にシフトした場合の二酸化酸素削減量試算

気候ネットワークでは「夏休みの外出などには、なるべく環境にやさしい鉄道を使って地球温暖化防止に協力してほしい」と呼びかけている。

リリースを見てみると具体的な方策として、「環境に優しい鉄道への社会的費用について再検討し『鉄道の方が割安』という状態を作ること」「炭素税の導入、ジェット燃料油への課税強化、、一定規模以上の企業に対する出張などの人の移動・輸送に関する省エネ・CO2削減の計画・報告の規制化」などを提案している。

税金を導入して「●×を使った方がお得だ」という状態を作り上げ、コストパフォーマンスの観点から普及をうながすというやり方は、現在原油高で相対的に太陽電池やバイオマス燃料などの石油代替燃料が割安になり研究が盛んに行われるようになったという現状に良く似ている。

費用対効果の悪化から、特に地方ローカル線で廃線が相次いでいる鉄道網。上記のような法的規制や変更が行われれば、あるいはそのような路線の運営も見直されるようになるかもしれない。

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