金融庁、利率や手数料面での特典付な金融取引のプロ「特定投資家(プロ投資家)」を認定へ

2006年07月24日 12:30

株式イメージ【NIKKEI NeT】によると【金融庁】が来年夏に施行予定の金融商品取引法で新しく導入する「特定投資家(プロ投資家)」制度の概要が明らかになった。今制度でプロとして認められれば金融商品の購入に際し、一般の投資家と比べて利率や手数料などが優遇される見通し。

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プロとして実際に認定を行うのは経済産業省ではなく「金融商品を販売する証券会社や銀行などの金融機関」。金融機関では投資経験や保有資産の状況を審査したうえで個別に特定投資家(プロ投資家)にふさわしいか否かを認定。さらに契約は一年ごとに更新し、一般投資家に戻ることも可能。金融庁ではこの特定投資家資格を上場企業など1万を超える企業の他、地方自治体や病院、学校、さらには一定の資産を持つ個人にも門戸を開く予定。

今制度で特定投資家(プロ投資家)が導入されることによる最大のメリットは、金融機関側ではこの特定投資家に対し、一般投資家において義務付けられている大量の説明書類や説明時間を省略できる点にある。また、特定投資家側は当然のことながら高い利回りの商品が購入できたり手数料が安くなるなどの利点がある。

「特定投資家(プロ投資家)」の対象は具体的には上場企業、金融庁に有価証券報告書を提出する非上場企業など、商法上の「大会社」に該当する会社。その他に地方公共団体や医療法人・学校法人なども対象とする。

また個人に関しては不動産を除く一定の金融資産を持つ者にもこの「特定投資家(プロ投資家)」の資格を与える方針で、資産額は3億から5億以上を検討しているという。

要は一言でまとめれば、証券会社などによる「資産持ち顧客の囲い込み・特別優遇化」ということになる。とはいえ当サイトの読者の中には、この「特定投資家(プロ投資家)」の条件に合致する人もいるかもしれない。具体的なルールが決まるのはこれからで、さらに施行されるのは来年夏以降だが、それまで資産を減らさず期待して待つのが吉だろう。また、(当方を含め)条件に手が届かない人も、「プロ投資家を目指せ!」という目標を設定できるだけでも良いかもしれない。

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