検索キーワードを用いたキャンペーンに便乗する不届きサイトに注意

2006年07月22日 12:30

インターネットイメージ【NIKKEI NeT】において、企業などがキャンペーン目的で告知する検索キーワードに「便乗する」不届きなサイトが確認されていると共に、検索結果で表示されたサイトにアクセスする場合には十分な注意が必要であると警告している。

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検索イメージインターネット上での検索と、キャンペーン専用サイトで情報を告知するスタイルが日常化したことから、最近は特に新商品や映画などで、特定のキーワードを検索させて対象となるキャンペーンサイトに誘導するという広告手段が用いられている。

大抵はそのキャンペーンの対象となる商品や会社名が検索のキーワードとして指定されるのだが、時には何らかの別の言葉が用いられることもある。本来なら「現住所」のURLを指定して告知すべきなのだが、電車の広告や街中のポスターに記載されていてもそれでは長くて覚えにくい。そこで「簡単な言い回しを覚えておいてもらって、パソコンの前に座ったらすぐに検索してチェックしてね」という思惑だ。

ところが記事によると、このキャンペーンに便乗してワナをしかける攻撃者がいるという。つまりSEO(Search Engine Optimization、検索エンジン対策)を駆使してそのキーワードで検索した際に、本来企業側が誘導したい公式サイトよりも上位に、攻撃者のサイトが表示されるようにしてしまうのだ。

そうなるとパソコン事情、インターネット事情に詳しくないユーザーが検索機能を使ってアクセスすると、攻撃者の思惑にひっかかり、公式のサイトではなく「好ましくない」サイトに誘導されてしまうことになる。元記事によれば「好ましくない」サイトでは、フィッシング詐欺目的の偽サイトや、ウイルス・スパイウェアをインストールさせるようなサイトである場合もありうるとのこと。

例えるのなら、具体的な場所や住所を明記せずに「●×駅の西口からそばにある目立つ喫茶店」というキャンペーンチラシをその喫茶店がばらまいたところ、ぼったくりの喫茶店が目立つ電飾や立て看板をずらりと並べ名前も同じものにして、駅の西口から出るとそちらの「ぼったくり喫茶店」が目に留まるようにしてしまい、チラシによる集客を奪ってしまうということ。

キャンペーンに使われる「検索キーワード」が何であるのかはキャンペーンが始まってからでないと判らないので、攻撃者にすれば素早く、そして効果のあるSEO対策を打てるだけの腕が必要。とはいえ、キャンペーン広告を打つ企業の中には検索エンジン事情に疎いところもあるので、時として意図しない結果が「対象キーワードによる検索結果」で出てしまうこともあるわけだ。

元記事では対策として、

・ホンモノサイトかどうかはURLが参考となるからURLも知っておく
・SSLを使っている場合はSSL証明書を表示してホンモノか確かめる
・少しでも怪しいと思ったりURLがわからない場合は検索結果はクリックせず、そのキャンペーンを実施している企業のサイトからリンクをたどる


などを挙げている。

携帯サイトならポスター上にQRコードを表記させることで、そのコードを読み込ませ直に端末上にURLを記録させるという手もある。しかしパソコンではこの方法は使えない。

キャンペーンポスターなどでは検索キーワードを指定して「●×と入力してサイトにアクセスしてね」とだけあり、URLを併記掲載していないところがほとんど。と、なればやはり企業のサイトからリンクをたどるしか「安全策」はなさそうだ。

ちなみに。「そんな都合よく特定キーワードに対して検索上位に挙げることなど出来るのか」という疑問があるが、今件のような事象が報告されている以上、不可能ではないようだ。もちろんキーワードの特性や企業側の対策スキル、攻撃者側の力次第ではあるということだろうが。

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