公告盗み見で数千万の利益、日経社員のインサイダー取引疑惑

2006年07月20日 12:30

株式イメージ[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]が伝えたところによると、日本経済新聞社の広告局社員によるインサイダー取引疑惑で、この社員が不正に行ったとされる複数銘柄の株式売買のうち1銘柄では、4日間の取引で約500万円の利益を得ていたことがあきらかになった。同社員が得た利益は合わせて数千万円に登ると見られている。

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該当の日経社員(30代前半の男性)は法定公告の担当ではないが、共用のパソコンに接続するのに必要なパスワードは所属する広告局内で共有されており、簡単に未公表情報をしることができた。社員はこれを利用して日経新聞に掲載予定の「未公表の企業広告情報(インサイダー情報)」を入手して、自分の株式運用に使っていた。

例えば東証1部上場の情報処理サービス会社(東京都江東区、【CRCソリューションズ(9660)】のもよう)の場合、株式分割の法定公告情報を掲載前に得た上で、今年1月30日に同社株式を購入。2月1日に公告され同社株式は急上昇。社員は2月2日に手持ち株式を売り抜け、4日間で500万円ほどの利益を得たという。

法定公告は、株式会社が新株発行や株式分割、決算などの重要事項を官報か日刊新聞で投資家らに広く周知するもの。会社法で掲載が義務づけられている。現在では官報よりも日刊新聞、特に日経新聞で公告を行う会社が多い。

今年に入って株式分割が実施されてもすぐに分割後の子株が持株として反映されるようにルールが変わったため、去年までのように「分割発表」「大暴騰」という筋書きは通用しにくくなった。しかし株式の分割はそれだけでも買い材料の一つになる場合が多い。今件ではそれを見極めた上での社員によるインサイダー取引とされている。東京地検特捜部でもこの社員に対し、近く証券取引法違反容疑で強制捜査に踏み切る方針を固めたもようだ。

この疑惑を巡ってすでに日経新聞社では証券取引等監視委員会の調査を受けて社内調査を実施。社員はこの疑惑を認め、広告担当常務が引責辞任をし、役員らの報酬全額が三か月カットされるなどの処分を行っている。

今件は例えるのなら「担当クラスに子どもを持つ先生が、良い成績をとらせようとして、テストの前にこっそり自分の子どもにだけテスト問題を教える」というようなもの。これが何度と無く繰り返されると「テストなんて意味がないじゃないか」「ルールを守ってバカをみるばかりだ」と社会全体が「社会のしくみ」への疑問を持つようになってしまう。社会的規律として絶対に守らねばならないことを破った責任は極めて重いといえよう。

同時に、何度と無く同じようなことが繰り返される日経新聞社自身にも、厳しい「社則」や「ルールを守るための仕組みづくり」が求められるといえる。

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