杉浦法務大臣、社会奉仕の義務化など犯罪者への処遇の根本的変更を示唆

2006年07月12日 12:30

時節イメージ[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]によると杉浦法務大臣は7月11日、性犯罪や薬物犯罪に対しては刑務所を出た後も教育・治療を受けることを義務付ける一方、軽犯罪かつ更生可能性が高い場合には実刑ではなく社会奉仕の義務付けで対処するなど、犯罪者への処遇を抜本的に改めるための法改正を目指すことを示唆した。

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これは昨今、特定犯罪については再犯の可能性が高いことがが指摘されているのに対処するため、治療や教育プログラムを義務化するなど、新制度で対応できないか検討する必要があるとしたもの。一方、軽い罪の場合で更生する可能性が高い状況であれば、最初から実刑として刑務所に送るのではなく、社会奉仕を義務づければ、刑務所に収容せずに「刑罰としての目的」は達成できるのではないかと述べている。

杉浦法務大臣は今後このような考えを元に諮問機関の法制審議会で議論を始めると共に、法務省内でも検討を重ねるとしている。

特にアメリカでは実刑を兼ねて、あるいはその代わりにボランティアなどの社会貢献を処する場合が多い。例えば「10年間毎日老人福祉施設で働くこと」とか「一年間町の掃除のボランティア活動に参加すること」などだ。自分自身がしたことを反省し、悔い改め、社会に反省の意を表し、更生を図るという意味では有効な手段の一つ。もちろんこの仕組みを導入するとなれば、裁判官の機知に富んだ判断と知識が必要になるし、実際に社会貢献を行わせる際の監視体制の確立も必要になる(指示だけ与えて放置では意味がない)。

法務省側では刑務所の過剰収容を解決する方策の一つとして社会貢献をカリキュラム内に導入することを模索しているようだが、ボランティア・社会貢献にしてもそれなりの監視体制が必要になる。その人員確保やシステム作りと運営のコストを考えれば、(経済的観点で、ということなら)素直に刑務所を増強した方が早いかもしれない。

また、日本では「罪刑法定主義」といって、「犯罪と刑罰はあらかじめ成文の法律によって明確に規定されていることを要する」という原則がある。注意深く法体制を整備しないと、この罪刑法定主義の原則そのものを否定することになりかねない。

ボランティアなどの社会貢献で「悔い改めさせる」のは大変すばらしい考えであるが、ハードルも高い。すでに実施しているアメリカなどに教えを請い、参考になるところはどしどし採用してみるのはどうだろうか。

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