【追記アリ】ガンホー(3765)、元職員による同社『ラグナロクオンライン』への不正アクセスを発表

2006年07月20日 19:30

ゲームイメージネットワークゲーム開発運営会社の【ガンホー(3765)】は7月20日、同社の元職員(26歳男)が在職中に同社運営のオンラインゲーム『ラグナロクオンライン』への不正アクセスを行っていたこと、及びその件で所轄警察に逮捕されたことを明らかにした(【発表リリース、PDF】)。

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ラグナロクオンラインイメージリリースによれば元職員は『ラグナロクオンライン』において、直属上司のアカウントを盗み見た上でゲームデータを管理するサーバへ不正にアクセスを実施。ゲーム内における仮想通貨を不当に取得しRMT(リアルマネートレード)業者に販売し売却益を得ていた。利益は借金返済と遊びのために使われたという。

ガンホーではこの行為を3月24日に(通貨の異常値検出により調査した結果)確認し、該当職員を自宅待機処分とする一方で社内調査を継続。顧問弁護士と共に事情聴取やその他関連資料などから余罪、共犯者を含む状況の把握に努めた。結果として5月31日までに全貌が判明し、6月1日に所轄警察署に被害届けを提出した。なお該当職員は逮捕の連絡を受けたガンホー側により、7月19日付けで懲戒解雇処分とした。

リリースでは今件を受けて直属上司や役員などの減給を行うと共に、

・コンプライアンスをさらに強化する
・モラル向上のための教育プログラム実施の検討
・ゲーム内のアイテムや通貨の管理を行える権限を持つ者の最少化
・業務管理ツールの設置


などを実施するという。

デジタルデータだから実際に現金や貴金属を手にする場合と比べて「自分が何をやっているのか」という意識は薄いかもしれない。しかし今件は例えるのなら、「株式の取引所の職員が勝手に流通株式を偽造して手持ち株式にして、市場で売り払い利益を得た」「銀行員が自分の口座の預金残高を増やして引き出し、大儲けした」ようなもの。許されるはずもない。

ましてやゲーム内のアイテムや通貨を増殖させる行為は、個人が大儲けするだけでなく、ゲームそのもの、ゲームの経済バランスまでをも崩す可能性がある(先のたとえなら「日銀が勝手に紙幣を刷りまくってお金を手に入れ、そのお金で役員の報酬を大幅にアップする」ようなものだ)。

たかがゲームと軽んじることなく、関係するスタッフすべてが厳粛な気持ちで事に望んでほしいものである。

※[追記]【GAME Watch】の報ではこの不正アクセスによって6910億ゼニー(通貨単位)を不正取得、6000億ゼニーを業者に売却し、少なくとも1400万円を得ていたという。

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