元ライブドアの役員で日本人初の民間宇宙旅行予定者榎本氏、30億円の申告漏れ

2006年07月15日 12:35

株式イメージ[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]によると、日本人では初の「民間宇宙旅行」を計画している元投資家の榎本大輔氏が、東京国税局の税務調査を受け、2004年までの3年間の株取引での利益約30億円の申告漏れを指摘されていたことが7月14日明らかになった。追徴税額は重加算税などを含めて3億円以上と見られているが、榎本氏はすでに修正申告をしたという。

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榎本氏は一時、役員を務めていた旧オン・ザ・エッジ(現ライブドア)株式や別のIT会社の売却益をまったく申告しておらず、そのうち5億円は仮装・いんぺいを伴う所得隠しと認定された。榎本氏は申告漏れについて「国税局との行き違いがあった。指摘された件は支払い済み」とコメントしているという。

榎本氏は2002年、自分が経営していた「プロジーグループ」をオン・ザ・エッジ(現ライブドア)と経営統合。株式交換でオン・ザ・エッジ株式2100株ほどを取得し、執行役員にも就任。この後ライブドア株は急騰し、そこで榎本氏は売却。さらにこの利益を元手に他のIT企業株式へ投資を続けて大規模な財を築いた。2003年6月にはライブドアの役員を退任している。

榎本氏は日本人では初、世界では4人目となる民間の宇宙旅行客を目指して現在訓練中。2か月後にフライトの予定。個人負担分の約23億円はこの株式取引で得た利益を充てているようだ。

アニメのガンダム好きが高じて、宇宙滞在中にガンダムのプラモデルを作成し、地球に戻ってからはガンダムミュージアムに贈る計画を練っているなど、榎本氏は純粋な思想に基づいて行動しているようすがうかがえる。今回の申告漏れも、単純にただ忘れていた、知らなかったのではないかと推測される。

が。

「仮装・いんぺいを伴う所得隠しと認定された5億円」は、自分自身の口座ではなく、他人名義の証券口座を使って取引していたとのこと。わざわざ他人名義の口座を使う必要は「普通の人」ならないわけだし、株式や税金の知識に疎い人がそのような手法を用いるとも思えない。考えられるのは、その5億円が自分の口座にあってはまずい類のものだったのか、他人名義の口座を用いた方が都合が良い投資法を用いていたのかどちらかということになる。

どちらにしても証券業の免許も持たない榎本氏が他人口座の名義を用いて自由に取引していたとなれば、立派な証券取引法違反容疑がかけられる。証券取引等監視委員会あたりに、金融庁へ処分手続を採るよう勧告をしてもらう必要が生じてくるかもしれない(逆に言えば利害関係者などが勧告の要請などをしなければ「チャラ」になる可能性がある)。

大手報道に堂々と他人名義の口座を使って云々と報じられ、東京国税局の認識もあるとなれば、嫌疑は当然といえるだろう。今件では今後脱税でも告発、起訴される可能性があり、宇宙旅行そのものの計画も修正を余儀なくされるかもしれない。

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