ローソン(2651)の高齢者向けコンビニオープン、「御用聞き」サービスも実施

2006年07月02日 11:00

[ローソン(2651)]は7月1日、【ローソン(2651)、高年齢者向けコンビニの展開を全国規模で実施】でもすでに報じたように高齢者向けのコンビニ1号店を兵庫県淡路市に、さらに愛知県の岡崎市にもほぼ同時にオープンした。新しい客層の開拓先として、高年齢者をターゲットに据えた店舗展開となる([このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています])。

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元記事では淡路市にオープンした店舗の詳細がレポートされている。それによると広い休憩スペース、地元の野菜や白髪染め、和菓子、老眼鏡、さらには名画DVDなど高齢者向けの商品が揃っているという。さらに看板もローソンの共通色の青から茶色ベースのものに変更。休憩スペースにはテーブルだけでなくマッサージチェアなども用意し「憩いの場」として提供しているとのこと。

また、通路幅の拡大やコンビニでは珍しいショッピングカートの導入、さらには近所の家を訪問して注文を受ける「御用聞き」サービスも行うという。掲載されている写真を見る限りでは、床板も一般コンビニにあるようなエナメル質のものではなく、木材を使った優しい色合いのものが用いられており、配慮がうかがえる。

ローソンでは今後、さらに高齢化が進む複数地点で同様のモデル店舗を設置し出店効果や各種データを取得。2007年度から本格展開を始め、3年間で全ローソン店舗約8300件のうち2割程度をこの「高齢者向けコンビニ」に切り替えるという。

肉体労働の人が多く訪れるコンビニにはボリュームたっぷりで味の濃い弁当を多めに入荷するとか、学校の近所なら文房具などのレパートリーを充実させるなど、マーケットリサーチをした上で地域の特性にマッチした品揃えをするのはコンビニの得意技。その観点で考えれば、今回のローソン発「高齢者向けコンビニ」も、地域ニーズに合わせてモデルチェンジをしたに過ぎず、完全な新事業とは言いがたい。

とはいえ、こういう発想は誰もが思いついても実行に移すのはなかなか難しく、いわば「コロンブスの卵」的なものもあるのは事実。さらに単なる品物の差し替えに留まらず「憩いの場の設置」「御用聞き」などの独自サービスも付随したことにより、立派な新事業展開ともなりうる。他のコンビニチェーン店に先がけ、大規模にスタートしたこと自体、有意義な挑戦といえる。

顧客単価や回転率など気になるところも多く、ローソンが今後どのように高齢者向けコンビニビジネスを展開していくのか、気になるところではある。

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