インサイダー取引で村上ファンドの代表村上世彰氏を逮捕

2006年06月05日 23:00

株式イメージすでに多くのメディアで報じられている通り、東京地検特捜部は6月5日午後、「村上ファンド」(『村上ファンド(www.maconsulting.co.jp)』などによる投資ファンド)の代表村上世彰氏を証券取引法違反(インサイダー取引)容疑で逮捕した。ニッポン放送株式のライブドアによる大量取得情報を事前に知ったうえで、2004年11月から2005年1月の間に、193万3100株を違法に買い付けた疑い。

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逮捕に先立ち村上代表は午前11時から東証で記者会見を行い、弁明を行っている。この中で村上氏は法的解釈の面から自分が株式取引における「憲法に相当する」証券取引法に抵触したことを全面的に認めていたが、特捜部では全容の解明のためには逮捕が必要であると判断したようだ。なお先日までは幹部ら3人も逮捕との報があったが、実際には村上氏一人が対象となった。

証券取引法では5%以上の株式取得を公開買い付け(TOB)に準じる行為と規定し、その情報を事前に知った上で株式を購入することを禁じている。違反すればインサイダー取引とされ、3年以下の懲役か300万円以下の罰金が課せられる。

村上代表はこれに先立ち2004年9月15日、既に買い進めていたニッポン放送株の処理に困り、堀江前社長や前財務担当取締役の宮内亮治被告に、一緒にニッポン放送株を取得するよう要請。この際、「村上ファンドで17%持っている。ライブドアで3分の1を取得すれば同放送を手に入れられる。そしてそれはフジテレビの支配にもつながる」とニッポン放送株式の購入を持ちかけた。これがライブドアによるニッポン放送株式の取得と、フジテレビとの喧騒のきっかけとなった。

東京地検特捜部では、ライブドアが正式にニッポン放送株式の購入に応じた2004年11月8日以降に村上ファンドが購入した分が、事実上のTOB情報を得た上でのインサイダー取引に当たると判断している。

会見で村上氏は村上ファンド代表の辞任、そして(恐らくは日本における)投資事業からの引退を表明した。また、先日から話題に登っている【阪急ホールディングス(9042)】による【阪神電鉄(9043)】株式のTOBに対し、正式に賛同する旨・取締役の派遣などの村上ファンド側からの提案を取り下げることなどを発表した(『発表リリース、PDF』)。

なお村上ファンドとニッポン放送の株式取得については【ロイター通信】の記事が時系列順にまとめてあり分かりやすい。ご参考あれ。

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