医療用新型接着剤開発、安全性と接着力向上で期待大

2006年06月17日 07:30

時節イメージ【Mainichi INTERACTIVE】によると【京都大再生医科学研究所】の玄丞烋(げんしょうきゅう)助教授のグループが食品添加物を利用した新しい医療用接着剤「ライデックス」の開発に成功したことが明らかになった。従来の医療用接着剤(人間の血液などから作られる血液製剤)にある弱点「C型肝炎など感染症を起こす危険性」も無く、接着力も強いということで期待を集めている。

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【繊維学会】で6月14日に発表されたとあるが同サイトなどには情報が公開されておらず元記事によるところしかないが、今回開発された医療用接着剤「ライデックス」は食品添加物の増粘剤と抗菌剤、さらにでんぷんなどを加えて合成した2種類の液体を使用直前に混合し、ゲル状にして塗るというもの。一部の瞬間強力接着剤にある、「粘着力強化剤付接着剤」のようなものだろうか。

そして「ライデックス」には

(1)粘着力が従来の血液製剤と比べて4倍から5倍
(2)柔軟性がありはがれない
(3)固定するまでの時間や体内で分解するまでの時間も自由に調整できる
(4)感染症の恐れが無い
(5)安い(これまでのが数万円/グラム、ライデックスは数千円/グラム)


などさまざまな利点があるという。そしてライデックスならば、(感染症などの)安全面からこれまで使用できなかった肺や人工血管などの部位にも使用できるとのこと。

医療用接着剤というと思わずプラモデルを想像してしまうが、実際には縫合するより簡単で身体を傷つけにくい、針が通らないところでも接着固定を行えることなどから、歯の治療をはじめ、骨や頭蓋骨、肺、人工器官などさまざまな部位に使われているという。また、高年齢化に伴い外科・歯科治療件数が増加することで、医療用接着剤のニーズも高まりつつある。

これまでさまざまな弱点から使用をためらわれていた医療用接着剤も、今回発表されたライデックスが普及すれば、もっと気軽に使われるようになるだろう。それは医療の面で患者にさまざまなメリットをもたらすに違いない。

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