【更新】年金積立金の運用益、昨年度は7兆8600億円に

2006年06月06日 18:00

株式イメージ[YOMIURI ONLINE]によると国民年金・厚生年金の保険料を原資とする年金積立金の2005年度の総収益が過去最高額の約9兆8200億円にのぼることが明らかになった。国内外の株高に伴い、2005年単年度の市場運用益が約7兆8600億円と過去最高を記録したのが主な理由。この運用益から約8100億円をはじめて国庫に納付し、2006年度以降の年金給付に充てることも合わせて決められた。

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記事によれば2005年度の運用益の内訳は

日本国内株式:約6兆3400億円の黒字
外国株式:約2兆3300億円の黒字
外国債券:約4800億円の黒字
国内債券:約4800億円の赤字


だった。

年金積立金は2005年度で総額150兆超円に達しており、そのうち100兆円が株式・債券の自主運用資金として使われているという。株式などでの自主運用は2001年度からはじまり、2001年度と2002年度は運用損を計上。2003年以降は運用益を出すようになった。これらは日本国内の株式の動向に大きく左右されていることになる。

2001年度前後の東京市場低迷時には、株価を支えるためのPKO(Price Keeping Operation、株価維持政策)の一環として、この年金積立金による株式の買い込みが行われた様相が何度も見受けられた。年金の資金不足の報があるたびに「PKOをするから」「年金の運用者のスキルが足りないから」と揶揄されることもあった。しかし2003年以降はそれまでの「安値買い」の効果と株式市場の堅調さも相まって、かなりの収益を挙げた(2003年以降の実質運用利回りは約5.1%/年)ことになる。

現在東京株式市場は1万5000円台から1万6000円台のボックス圏で推移しつつ、やや軟調なところを見せている。年金の運用部局が今後どのような腕を見せるのか、そして市場を支えてくれるのかが気になるところだ。

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