ドン・キホーテ(7532)、次世代型コンビニ事業展開開始、8月下旬にも第1号店

2006年06月30日 19:30

【ドン・キホーテ(7532)】は6月30日、中食のコンサル会社【デリシステム・プランニング社】と業務提携し、次世代コンビニエンスストア事業として、「中食厨房によるできたての惣菜・弁当コーナーを物販スペースと融合したコンビニ」に本格参入することを明らかにした(【発表リリース:ドン・キホーテ発「次世代型コンビニエンスストア」事業について】)。

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リリースによれば実験店として第1号店を東京都渋谷区の西原に8月下旬にオープン、この店では「ドン・キホーテ」の4万点の商品群の中から1万8000種類を厳選し、200平方メートルの売り場に展開。さらにデリシステム・プランニング社のノウハウを活用した店舗内厨房で作られた出来立ての惣菜や弁当の提供と運営を行うという。

リリースによれば、元々ドン・キホーテの店舗は24時間営業だが、惣菜・弁当部門も24時間フルタイムで提供。さらにその内容も「こだわりの食材」「保存料・着色料フリーの健康志向」など、食の安全やグルメ志向を十分配慮したコンセプトによるもの。店舗面積200平方メートルのうち約60平方メートルがこのデリカシステムによって占められることになる。

ドン・キホーテは元々惣菜・弁当チェーン店の【オリジン東秀(7579)】の大株主だったが、先にTOB(株式公開買い付け)による支配力の強化と共に今回発表したような「中食をメインテーマにした厨房込みの新スタイルコンビニの運営」に本腰を入れようとしたところ、当のオリジン東秀の賛同を得られず、【イオン(8267)】の友好的TOBによって言葉どおり「お株を奪われる」という残念な形となった(オリジン東秀はイオンの子会社となり7月27日に上場廃止)。

今回、ドン・キホーテはデリシステム・プランニング社という新しいパートナーを得て、かねてから計画していたプランを実行に移すことになる。ドン・キホーテスタイルのコンビニ系ショップと中食の24時間提供による融合ビジネスが、どのような波及効果を生み出すのかは今のところ未知数。

最近は通常のコンビニも、ライバルとなる100円ショップも、そしてドラックストアもこれまでの商用エリア・ターゲット層だけにとどまらず、他の分野へ積極的に進出を図ったり新しい事業との融合を図り、さらなる躍進を模索している。ドン・キホーテの今回の新事業もその流れのひとつといえるだろう。

現在将来性のあるビジネスとして最有力視されているもののひとつである「中食」の伸びを、ドン・キホーテがどのように活かせるのか、注目したいところだ。


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【ドン・キホーテ(7532)、イオン(8267)のオリジン東秀(7579)に対するTOBに応募、事実上イオンによる買収成功へ】

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