今度は銘柄偽装疑惑? 新品種に切り替えるも名称は「コシヒカリ」のまま

2006年05月15日 12:30

「コシヒカリ」イメージ【asahi.com】によると、日本の米の代表として良く名前が挙げられ、おいしさもピカ一の新潟コシヒカリに「銘柄騒動」が起きているという。昨年産米から、新潟県とJAが産地偽装の防止などを目的に県内のコシヒカリを一斉に新品種に切り替えたが、品種変更を知らない消費者から「味が違う」との声が出始めたというのだ。

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新品種の名は、「コシヒカリBL」。品種の切り替えには消費者の試食も重ね、監督官庁の【農林水産省】からも同一ブランド名、つまり「コシヒカリBL」も「コシヒカリ」として売っても良いという許可も得ている。だが、消費者の声を意識して一部の農家や業者の中には従来品種を流通させるところも出てきており、混乱に拍車をかけている。

「コシヒカリ」イメージ「BL」は病害に弱いコシヒカリの欠点を克服しようと、新潟県が15年かけて開発した。他県産米を「新潟産」「魚沼産」と表示する産地偽装に対抗する切り札でもある。BLの種もみの販売先を県内農家に限れば、DNA鑑定で他県産と区別できるからだ。JAでは昨年度から従来品種の種もみの販売を止め、買い上げ価格も200円/60キロ高くした。新潟県内ではコシヒカリの作付面積の98%までがBLに変わったとのこと。

ここでひとつ問題が生じた。味はほとんど変わらずと判断され見た目に変化が無くとも「コシヒカリ」というブランドの威力は絶大だ。銘柄名が変わると魅力度・イメージの低下につながりかねない。その懸念から、農林水産省ではBLにも「コシヒカリ」の表示を認めた。

だが消費者の舌は肥えていた。最高級品のコシヒカリをオーダーしていた消費者からは「香りが違う」「つやや甘みが足りない」「新米なのか」という疑問が相次いだ。業者がBL米を回収し、従来品種を送ったところ、満足したという。また業者によっては「好みは人によるが、味が違うのは確か。別物を『コシヒカリ』としては売れない」と断じるところもあり、消費者グループも「品種変更が消費者にわからないのは問題」と語るなど、問題があるのは確かなようだ。

元記事によると新潟県が新種であるコシヒカリBLをあえて別名にせず「コシヒカリ」として売りに出したのは、宮城県が10年前に同様の状況下で「ササニシキ」を元にした「ささろまん」を売り出したものの、ブランド力不足で売れ行きが今二つだったことを教訓にしたようだ。しかし「分かる消費者」は少なからずいるわけで、このような「偽装まがい」の選択が、かえって「コシヒカリ」ブランドそのものに傷をつけるのではないかと心配する声もある。

新作、改良版を作ってブランドの力を借りるため従来品の名前を冠したが、「これは違うだろう」というクレームが来たり従来商品を買い求める動きが出るあたり、ゲーム業界と似たような動きをしている感じがしないでもない。

ブランド力を一から作り上げるのは時間と労力、そして運が必要。もしその力を(正当な理由があるにせよ)うまく借りられるのなら使うに超したことはない。スタートダッシュをかけることが可能だ。だが目ざといユーザーはどんな業界にもいる。彼らの目にかなうものを送り出さなければ、商品自身はもちろん、ブランドそのものをも傷つけることになってしまう。それはお米でもゲームでも、変わるところはない。

コシヒカリBLが果たして従来のコシヒカリと同じ系統のものとして消費者に認められるかどうか。それは今後の新潟県の対応と、BLそのもののたゆまぬ改良にかかっていると言ってもいいだろう。

『楽天市場内の「東京コシヒカリ」ではこのBLと従来商品との違いの詳細を解説』すると共に、「従来品」の「コシヒカリ」を販売している。最近になって「コシヒカリの味が変わった」と思う方は、こちらを確かめてみてはいかがだろうか。


(最終更新:2013/09/04)

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