ドイツの鉄道模型会社メルクリン社、経営不振で投資会社に身売り

2006年05月14日 12:30

メルクリンの鉄道模型イメージ【Mainichi INTERACTIVE】が報じたところによると、世界的な鉄道模型の老舗【メルクリン(Marklin)】社が5月12日、経営不振を理由にイギリスの投資会社キングスブリッジに身売りすることを明らかにした。

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メルクリンの鉄道模型イメージメルクリン社は1859年の設立以来同族会社として経営を続けていたドイツの会社。鉄道模型を作り出したのは1891年からだが、1世紀以上の長きに渡り、さまざまなスケールの鉄道模型を世に送り出している。同社の鉄道模型の縮尺は国際標準にも採用されるなど、ワールドワイドレベルで鉄道模型の世界の中心企業の一つとして認められている。

また同社はカプラー(車両同士を連結する連結器)など鉄道模型における活気的な数々のアイディアを考案。最近では運行する鉄道模型を管理するシステムも発売。玩具的要素の強いIゲージ(1/32スケール、線路幅45ミリ)や電動式鉄道模型では最少サイズのZゲージ(1/220スケール、線路幅6.5ミリ)分野において、リーディングカンパニー的な地位を勝ち得ている。また、同社の模型は重量感のある車体や安定性の高いパーツ、拡張性に秀でたシステムなど、ドイツ商品ならではの特徴を兼ね備えている。レーガン元大統領なども同社の模型の収集家の一人。

元記事によれば、ここ数年のコンピュータゲームの普及などを背景に経営が悪化。リストラなどに取り組んできたが資金繰りができずに自力再建を断念、今回の買収劇となった。キングスブリッジ側では「メルクリンは一流のブランド。北米、アジア市場中心にまだ成長が見込める。利益体質への復帰は可能だ」とコメントしているという。

ちょっと洒落たおもちゃ屋や鉄道模型の専門店では見かけることの多いメルクリン社の鉄道模型たち。日本でもおもちゃ屋や専門店以外に、【メルクリンセンター レオ】や『楽天市場』などで手に入れることができる。

彼らの長きに渡って伝えられてきた魂の火が途絶えることのないよう、キングスブリッジ社も考慮してほしいものだ。


(最終更新:2013/09/04)

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