麻生太郎外相デジハリで講演、曰く「『勇午』読まずして外交を語るなかれ」

2006年05月13日 12:30

麻生太郎外相イメージ歯に衣着せぬ発言を行う外務大臣として注目を集めている麻生太郎外相が4月28日に秋葉原のデジタルハリウッド大学で行った政策スピーチの詳細が【ライブドア・インターネットアニメーションページ】で公開された。麻生大臣はその直実な論評だけでなく、アニメや漫画にも極めて造詣が深いことでも知られているが、今回の講演でもその実情があらためて認識されることとなった。

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記事によれば麻生外務大臣は漫画の読者暦は60年以上。1940年生まれだから実に5歳前後から「今に至るまで」漫画を読み続けていることになる。現在でも漫画雑誌を十数誌チェックしており、成田空港のVIPルームで『某Rという萌え系漫画』を読んでいたという噂が広まるほど。今講演でも「ポパイと占領政策」というテーマから話を始めるなど、漫画と自分の大臣としての領域を巧みにリンクした主張を展開した。

詳細は上記リンクを参照してほしいが(デジハリでの講演を意識した面もあるだろうが)、アニメや漫画を日本の文化とし世界に誇れるものにするべくさまざまな政策の面でバックアップをしていきたいと論じている。元記事ではその様子を「アニメの中心で政策を叫ぶ」と表現するほどである。

一方、デジハリの講師などからは、麻生大臣の主張に対して外務省の人材不足や体制の不備への質問が浴びせられたが、それらにも麻生大臣は努力を続けて行きたいとした。少なくとも「分かっている」人物ではあるようだ。

「勇午」イメージなお麻生大臣はこの他にも、講談社のイブニング誌で連載中でアニメ化もされた、世界をまたにかけて活躍していくネゴシエイター(交渉人)の姿を描いた『勇午』を指し、

「『勇午』を読んでない人は外交なんて語っちゃダメ」


と論じたという。

少なくとも当方の記憶にある限り、漫画の具体的タイトルを出して外交論評をする現役大臣はいまだかつて見たことがない。

一部の層からは批難の意見もあるだろうが、漫画だろうとアニメだろうと、媒体の一つであることに違いはない。それこそ「君主論」や「孫子」、マッキンダー・ハウスホーファー・マハンらによる「地政学」諸誌などと同じように考えても良いのではないだろうか。むしろ麻生大臣は「国を治める者、好き嫌いをせずに見聞を広め、現実を見据えた上で行動するべき」と問うているのかもしれない。


(最終更新:2013/09/18)

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