AED(自動体外式除細動器)の配備率、自治体の間で大きな格差

2006年05月29日 06:00

AEDイメージ[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]が報じたところによると、心臓発作を起こした場合に備えて電気ショックで心臓の動きを正常に戻す、『AED(Automated External Defibrillator、自動体外式除細動器)』と呼ばれる医療機器を配備している公立学校は、全国で7%に過ぎないことが明らかになった。また、自治体によっても大きな差があるという。

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AEDイメージ心臓発作を起こした人にAEDを用いることができれば、発作発生から数分以内なら救命率が上がることから、一般の人でも使用が認められている。そして発作は子どもも起きる可能性(体育などの授業中や部活動中)があるため、公立の幼稚園から高校まで、AEDがどの程度普及・配備されているのかについて【文部科学省】が初めて調査をした。

その結果、昨年度までにAEDを配備したのは2961校、全体の7%に過ぎないという調査結果が出たという。ちなみに高校では23%配備されていたのに対し、中学校では9%、小学校ではわずかに4%だった。県別では福井県が34%と最も高く、東京都はその次の26%。また、県立高校だけに限ると、福井県・長野県ではすべての高校が配備していた。

一方、奈良県、鳥取県、佐賀県では、公立の学校に1台も置かれていないなど、16の県で配備率1%を下回り、自治体によって格差が大きいことが判明している。

今回の調査を受けて文部科学省では、「学校には生徒だけでなく多くの人が出入りする。もしもにそなえたAEDの配備は有効だから、各自治体でさらなる配備の検討を進めて欲しい」としている。

当方(不破)が通院している病院でも、よく目立つところにAEDが壁掛けてある。気をつけないと見過ごしてしまうが、随分前からあったような気がする。

AEDは一分一秒を争う心臓発作の患者にとっては救世主となりうる機械ではあるが、これまでは医療機器として一般の人が使うことは禁じられていた。しかし2004年7月から一般市民による使用が認められ、急速に普及するきっかけとなった。使わねばならない状態に遭遇してから使い方を覚えるのでは間に合わないため、赤十字をはじめ各医療グループが啓蒙活動に励んでいる。

一人でも多くの命を救える可能性がある、その可能性を増やすのなら、少なくとも学校などの公共機関においてAEDは今まで以上に配備率を高めるべきだろう。それこそ消火器と同じように。


(最終更新:2013/09/03)

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