後藤容疑者らは2005年2月に渋谷区代々木のビルを巡り、ビル管理会社から都内のインターネット通販会社を通じて菱和ライフに不正に所有権が移転したことを知りながら、東京法務局渋谷出張所に虚偽の登記申請をするなどして、後藤容疑者が実質的に経営する後藤組のフロント企業に所有権を移した疑いがもたれている。特に西岡容疑者は、菱和ライフが正当な所有権者ではないことを承知しながら、フロント会社への所有権移転手続きに加わったとされている。

またこのビルを巡っては前から運営に関与していたビル管理会社顧問の野崎和興氏が今年の3月に港区の路上で何者かに刺殺されるなど所有権を巡ってトラブルが相次いでいる。警視庁ではこの刺殺事件などとの関連性も調べているという。後藤容疑者は容疑を否認、西岡容疑者は「よく分かりません」と供述している。

菱和ライフクリエイトは投資型ワンルームマンションでは首都圏トップの販売実績を上げている。今件のような話がこれだけなのか、それとも日常茶飯事的なものなのかは現状では不明。菱和ライフ社内でも相当混乱しているようで、現在のところIRから正式な発表はない。お昼のニュースで第一報が伝えらると同社の株式は売りが殺到し、後場はストップ安で推移、大幅な売り超過で場を終えている。

不動産・建築関係で不信感が高まっているだけに、今件についてはきわめて残念でならない。