アイシン精機(7259)、色素を使った非シリコン型太陽電池を開発中

2006年05月17日 12:30

色素増感型太陽電池イメージ【NIKKEI NeT】に、【アイシン精機(7259)】が開発中の新型太陽光発電システム「色素増感型太陽電池」が開発中であり、4年から5年後をめどに実用化されることが掲載された。2005年9月に閉幕した愛・地球博のトヨタ館でも展示されたものだが、シリコンを使わないタイプの太陽電池として注目を集めている。

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この「色素増感型太陽電池」とは、色素が太陽光を浴びて出す電子を利用して、植物の光合成に近い形で発電を行うというもの。従来のシリコン利用による太陽光発電と比べ、施工費を入れても6割ほど安くなるという。また、弱い光でも発電できる、高熱にも耐えられる、透明度や色調を調整できるため、住宅や車の窓へも使用できる。さらには大理石のような模様をつけたり、鏡のような反射性を持たせることも可能だという。

現在はまだ試作段階で、今後耐久性や温度による影響を調べ、実用化につなげるという。

この「グレッシェル電池」「湿式太陽電池」とも言われている「色素増感型太陽電池」は上記のように山ほどの利点があるが、現在の技術ではまだ光のエネルギー変換効率が低いのが難点。【色素増感太陽電池を研究している東北大学多元物質科学研究所の内田聡氏の専用ページ】によれば、現在の効率値は3%前後、研究段階ですら7から8%であるものの、論理的には33%まで到達可能とされている(シリコン型では現状で30~40%)。

ただし、このような研究については資金と人材と時間を投入すれば(あとは運と神のお目こぼしがあれば)ある程度時間を短縮して成果をあげることは不可能ではない。原油・シリコン共に高騰している昨今、元々資源に乏しい日本としては、このような分野に集中投資をし、次世代エネルギーとしての担い手の一つとして盛り立ててほしいものだ。

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