フジテレビ(4676)、ライブドアへの345億円賠償請求訴訟を6月にも提起

2006年05月27日 07:00

株式イメージ【asahi.com】などによると【フジテレビジョン(4676)】の日枝久会長は5月26日の決算説明会の記者会見の中で、先に証券取引法違反事件で起訴されたライブドアの株式を売却した際に発生した約345億円の損失について、早ければ今年の6月にも損害賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こす方針を明らかにした。

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これは同日26日、ライブドア事件の初公判が開かれ、その中で法人としてのライブドアが起訴事実を大筋で認めたことを踏まえてのアクション。日枝久会長は今件について「刑事裁判の進捗状況をみながら、適切なタイミングで訴訟を提起したい」と述べ、現在タイミングの調整中であることを表した。

日枝久会長はまた、現在のライブドアとの関係について、「懸案事項として残っているのは損害賠償。(ライブドア)株式売却損の全額を回収する」との考えを明らかにしている。

345億円という額は、フジテレビが取得した株式12.7%の取得額440億円から、【USEN(4842)】へ売却した際の売却額95億円を差し引いたもの。前にライブドアがこの額の請求に応じない場合、損害賠償請求訴訟を起こすと告知していたが、予告どおり訴訟の提起をすることになったようだ。

契約締結の際の事前調査やリスク管理が甘かったという一面もあるので「損失」の全額を請求するのは問題ではという指摘もあり、賠償請求の行動そのものはともかく、全額補填しろというフジテレビ側の主張には一部首をかしげたくなる面もある。とはいえ、株主の手前上「自分たちにも否があるから」とは口が裂けてもいえなかったのだろう。

請求に応じることになれば、ライブドア側の資産はそれだけ目減りすることになる。ライブドアの買収を考えているUSENとしては、あまり好ましくない状況。何らかの提案をしてくるかもしれない。

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