【更新】大和紡績(3107)のグループ会社、アトピーのかゆみを軽減する「魔法の繊維」を開発

2006年05月31日 06:30

時節イメージ[YOMIURI ONLINE]によると、【大和紡績(3107)】のグループ会社[ダイワボウノイ]が、アトピー性皮膚炎のかゆみを沈静化する繊維を開発した。約100人にこの繊維で織った下着を着用してもらったところ、8割以上の人に効果があったという。

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アトピー性皮膚炎に伴うかゆみを鎮静化させる機能性繊維イメージアトピー性皮膚炎では、かゆみに耐えられず皮膚をかくと、出血や細菌感染で皮膚の状態が悪化し、かゆみが増す悪循環が起きる。俗に言う「かいちゃだめ、かいちゃだめ~」状態になるわけだ。ダイワボウノイでは信州大学などの研究成果をもとに、かゆみを悪化させるたんぱく質を壊す有機化合物「鉄フタロシアニンテトラカルボン酸」で繊維を染色した。すると、繊維に付着したダニアレルゲンやハウスダストなどを分解することが確かめられたという。

記事によれば臨床試験においては、着用していない場合だと「かかないと眠れない」という症状が重い人でも着用することで「かかなくても眠れる」程度に症状が改善することもあったという。

ダイワボウノイはこの繊維を【科学技術振興機構】の委託で開発。現在医療機器としての製造承認を申請中だという。

今件は科学技術振興機構が開発していたテーマを企業化開発案件として推し進めていたもので、5月22日に「効果がある」として認定された(【発表リリース】)。リリースによれば、今回の技術は、抗アレルギー剤服用などの一般治療法とは異なり、着用することによってかゆみを鎮静化するという全く新しいタイプの製品として注目を集めている。

もちろん今件は「アトピーを治癒するもの、改善するもの」ではなく「アトピーを悪化させるかゆみ症状を改善させる」という対処療法を手助けするものでしかない。だが特に子どもにおいてアトピーのかゆみは症状を悪化させる最大要因であることから、極めて有益なものであると思われる。

先に報じた【カルピスのアトピーに効果がある乳酸菌】の話とあわせ、アトピー性皮膚炎の患者には朗報が相次いでいるといえよう。

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