「どうする、アイフル」は広告分野でも

2006年04月18日 12:30

株式イメージ【アイフルの行政処分正式発表】にもある通り消費者金融大手の【アイフル(8515)】【近畿財務局】から行政処分を受けて、全店舗の業務停止を行うことになった。店舗によっては一か月近い業務停止という極めて重い処分に対し、アイフルでは役員報酬のカットや社内体制の刷新を進めると共に、営業自粛の一環として4月14日から二か月の間、テレビCM・新聞広告・雑誌広告・ティッシュ配布などの宣伝行為を全国で自粛することにしている。

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ティッシュ配布はともかく、テレビや新聞などメディア広告の自粛ということになると、大きな影響を受けるのはメディア側。消費者金融の広告はメディア側にしてみれば「上得意」(よく見かける=CM時間枠が多い=たくさん広告枠を買っている=メディア側にはお得意様)。普段からテレビなどを見ていると、ちょくちょく消費者金融のCMが出てくるのが良い例だ。それだけに、今回の自粛は大きなダメージとなっているようだ(【参照記事:ビジネスニュース】)。

アイフルの広告費は2005年度で約150億円。単体の広告主としてはかなりの額になる。上記参照記事では各メディアに取材をしたところ、アイフルの広告について

【フジテレビ(4676)】「放送中止が決まれば打合せをする。現在CMの取り消しや変更準備はしていない」
【日本テレビ(9404)】「申し入れがあったので放送は中止。時期は当面、とのこと。元々CMは少なかった」
【テレビ朝日(9409)】「自粛要請があったので止める。一か月と聞いているのでそれに従う」
【TBS(9401)】「一週間自粛との連絡。公共広告に差し替える」
【朝日新聞】「営業広告の出稿を断ってきた」


など、テレビ局だけでも対応がまちまちなのが分かる。広告出稿側もメディア側もあわせ、現場サイドでの混乱は相当なもののようだ。

また、アイフルの新規顧客営業の停止と、前後して報道されている「違法とされた取立て内容」の相次ぐ報道で生じる同社のイメージダウン(知名度は飛躍的に上がったがネガティブなイメージが刷り込まれたのでは意味が無い)によって、競合他社の「狩り場」状態が発生する、結果として他社の業務成績は上がるのではないかという話もある。だが今件で「グレーゾーン論議」で【金融庁】などとの話し合いで、中長期的には他社も同様に、営業成績的には不利になるのではないかという考えもあり、先行きについては一概に断定しかねるところがある。

アイフルそのものは先日6240円の安値をつけたあと、リバウンドなどで持ち直し、7000円台に迫る勢いを見せている。これが単なるテクニカル的なものなのか、それとも業績や今後のアイフルの動向を見据えたものであるかどうかは、株価だけで判断しかねるといえよう。


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