認知症高齢者や障害者らによる消費者金融トラブル急増

2006年04月15日 18:00

時節イメージ【asahi.com】によると、認知症の高齢者や精神・知的障害者らが消費者金融との契約トラブルにあうケースが急増していることが明らかになった。消費生活センターに寄せられた相談は過去6年間で4.3倍に急増。2005年度では500件を超したという。契約無効を求めて被害者が起こした訴訟は、先の【アイフル(8515)】に対するものだけで2004年以降5件が提訴済み、2件が準備中だという。

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【国民生活センター】調査によるとサラ金やフリーローンに関するトラブルは1999年以降急増し、2003年にピークの21万件に達している。以降は10万件以降で推移。認知症、精神・知的障害者など、契約について判断が困難とみられる人にかかわる相談は、集計を始めた1999年度は131件だったが、2005年度は567件にまで達している。

「悪質な業者にご注意下さい」……お前が言うなイメージ大手消費者金融の多くは、正常な理解力がないとみられる相手との契約を内規で禁じており、そもそも法律上も契約そのものが成立し得ないと判断される場合が多い(契約時に行為能力が欠けていた場合、契約の無効を主張できる。ただし色々面倒)。しかし実情として「現場には厳しい営業目標(ノルマ)が設定され、無理して契約する例が後を絶たない」「営業の人間なら新規の客は1件でも多くほしいものだ」という、「顧客重視」「悪質な業者にご注意下さい」という言葉などどこ吹く風、という声が相次いでいる。その結果がこのような調査結果にも現れている。

記事では中でもトラブルが目立つ例として、アイフルに対しては被害者が全国会議をつくり(【アイフル被害対策全国会議】)、契約の無効を主張する訴訟を次々に起こしているという。

認知症の高齢者や精神・知的障害者に対して言葉巧みに契約を持ちかけ、半ば以上詐欺的に契約を結んでしまうという手法は昨年リフォーム関連で世間を騒がせ問題視され、公的権力による規制取締りが強化されることになった。アイフルの行政処分を皮切りに、これまで何度と無く話が登りながらも「サラ金」という言葉が広まった一時期以降なかなか大きく報じられることのなかった今件についても、今後スポットライトが当てられ、しかるべき機関による動きが活発化するかもしれない。


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(最終更新:2013/08/28)

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