パーキンソン病治療に光明!? ピーマンや納豆の含有物質に効能あり

2006年04月12日 06:30

時節イメージ【asahi.com】の報によると、難病であるパーキンソン病の原因とされているたんぱく質に、ピロロキノリンキノン(pyrroloquinoline quinone、PQQ)という物質を投与すると、このたんぱく質の凝集や蓄積が抑えられる(活動を阻害する)効能があることが、東京農工大大学院の早出広司教授(生命機能科学)らがつきとめ、4月11日に発表した。今後細胞レベルでの抑制効果を確認するなどした上で、新薬開発に結び付けたいとしている。

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パーキンソン病とは発症確率0.1%前後の病気で、脳内でドーパミンという神経伝達物質をつくる細胞に異変が生じてしまい、手足のふるえや歩行が困難になるなどの症状が現れる病気。たんぱく質のαシヌクレインが凝集して細胞に蓄積することが原因とされている。

教授らは蓄積を防ぐことが発症予防につながると考え、効果のある物質を探したところ、ピーマンや納豆などに含まれるピロロキノリンキノンが、αシヌクレインの凝集を通常の1割程度に抑える効果があることを発見。今回の発表に至った。

現在パーキンソン病は対処療法しか対応手段が無い。ピロロキノリンキノンによる治療薬、進行遅延薬が開発されれば、多くの人が救われるに違いない。

ちなみにこのピロロキノリンキノンという物質、【理化学研究所脳科学総合研究センター】によると、2003年に「半世紀ぶりに発見された新種ビタミン」であるそうな(【関連ページ】)。発見された段階では「PQQ欠乏状態の人がいるかどうかは今のところ不明ですが、新しいビタミンPQQの認識が広がると同時に、ビタミン剤として多様な応用が期待されます」という認識だった。今回の発見を皮切りに、新しい効能が見つけ出されれば面白いことになるかもしれない。

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