阪急(9042)、阪神(9043)との経営統合で取締役会を開催

2006年04月25日 06:30

株式イメージ[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]などが報じたところによれば、阪急鉄道などを所有する【阪急ホールディングス(9042)】は4月24日臨時取締役会を開き、『村上ファンド(www.maconsulting.co.jp)』が所有する【阪神電気鉄道(9043)】の株式約45%を買い取り、阪急と阪神の2鉄道グループで経営統合を目指す方針を確認したという。なお阪急側では正式には今件について一切発表をしていない。

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記事によれば阪急側は村上ファンドから株式を買い取り、その後は共同の持株会社を設立、阪急と阪神のそれぞれの2鉄道グループ事業をぶら下げて設置する形(俗に言う「持株会社・ホールディングス方式」)で経営統合を目指すことなどを確認するという。一方阪神電鉄でも4月25日本日臨時の取締役会を開催し、阪急による株式買い取り支持の方針を確認することにしている。

問題は阪急側の買い取り価格だが、現在阪神株式は4月24日終値で922円をつけているのに対し、阪急側は800円台を村上ファンドに提示。一方村上ファンド側は1000円以上を熱望しているもようである。

中長期的に保有し「企業価値」「阪神の価値向上」云々と大義名分をうたっていた村上ファンドだが、やはり所詮ファンドでしかなかったことが明らかになったことになる(狼少年の話が頭に思い浮かんで来たのは当方だけではあるまい)。また、仮に村上ファンド側の要望を飲んで1000円台で買い取りをした場合、他の株主からの株主代表者訴訟のリスクを背負うことになりかねず、阪急側も頭の痛いところだ。

鉄道網の大規模な把握や、商業地域の包括的開発への目論見(阪神は梅田西側に多数の不動産を持つ。阪急が持つ梅田東側の商業施設とあわせれば、梅田周辺の一等地を一気に把握できる)など、阪急が阪神と手を結びたい理由は十二分に存在する。とはいえ阪急自身も巨大な債務を抱えており、果たして阪神を買収するだけの余裕があるのかという問題もある。また、今件については(効力は無いものの)【京阪電気鉄道(9045)】など他のライバル会社が反対の意思表示をする話も出てきている。

阪神・阪急の両社、村上ファンド、そして他の阪神地域の鉄道会社の思惑が複雑に絡み、ここ数日関連各社の動きが激しくなることだけは間違いあるまい。

なお気になる「阪神タイガース」の球団名だが、仮に阪急による買収・持合株式会社が設立されても球団名は「阪急タイガース」ではなく「阪神タイガース」のままで存続する方向で話が進んでいるという。

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