アサヒビール(2502)、第一三共(4568)傘下のベビーフード最大手和光堂(4520)へTOB実施

2006年04月24日 12:30

株式イメージ【アサヒビール(2502)】は4月24日、【第一三共(4568)】傘下でベビーフード最大手の【和光堂(4520)】に対し、TOB(株式公開買い付け)を実施し、子会社化することを明らかにした(【発表リリース、PDF】)。4月24日早朝の段階で【NIKKEI NeT】などが報じていたものの関連各社はこれを否定していた。

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和光堂はベビーフード首位で乳幼児向け製品を事業の柱とし、さらにウエットティッシュのほか成人向け食品も展開している。TOBの内容は、1株あたり7900円で296万9794株(発行総数の過半数超)を下限として取得し、過半数の議決権を得て子会社化するというもの。取得予定資金は下限が約236億円、最大で約470億円。なお和光堂はこのTOBに賛同している。

アサヒビールはさらに、第一三共以外の会社が保有する和光堂株式の取得も検討するという。ちなみに筆頭株主の第一三共以外では、【三菱東京UFJ銀行(8306)】が13万株(2.1%)、[みずほ銀行(8411)]6万株(1.0%)などの姿が見受けられる。

アサヒビールでは和光堂の上場廃止を意図していないが、今TOBでは買い付け上限を設けていないため、場合によっては上場廃止基準に従い、上場廃止となる可能性を示唆している。

今回のTOBは、医薬事業への経営資源の集約を進める第一三共と、多角化で酒類事業への依存度を軽減したいアサヒの思惑が一致したことによる。ちなみに第一三共は保有する和光堂の株式357万2500株(59.5%)を応募する旨同意しているため、事実上このTOBは自動的に成功することになるようだ。

なお和光堂は年1回、3500円相当の自社関連商品(粉末飲料など)の株主優待を提供することでも知られている。今回の子会社化は完全子会社化・上場廃止や合併の動きではないため、優待が無くなるなどの懸念は無用と思われる。

さらに買い付け予定価格の7900円は、4月24日前場終値の5540円と比べても4割強のプレミアがついている。後場においては相当な買いが集中するものと思われる。

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