長者番付、今年から廃止

2006年03月28日 12:10

[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]などによると、3月27日の参議院本会議で所得税法などの一部改正法案が賛成多数で可決され、これに伴い高額納税をした個人や法人の公示制度が廃止された。全国上位100人の高額納税者を公表する、俗に言う「長者番付」も今年から姿を消すことになる。

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記事によると昭和25年から始まった公示制度は元々、脱税者の密告制度として始まったという。その後高額納税者への顕彰の意味合いも加わることになる。長者番付の内容は流行や好況業種を反映し、時代を映す鏡として各メディアで取り上げられ分析もされたが、次第に制度本来の目的の形骸化やプライバシー保護、さらには犯罪を助長するとの指摘もあり、廃止の是非について昨今問題となっていた。

実際、長者番付では個人の住所も公示されてしまうため空き巣などの被害もあり、誘拐をはじめとした各種犯罪の危険性もあわせ、番付にランクインされる当事者はもちろん、第三者からも廃止を求める声が高まっていた。それにあわせ、延滞税を覚悟で確定申告の期限後に申告して公示を逃れたり、法人化や各種節税方法を用いて「どうみても稼ぎまくっているのに長者番付に名を連ねない」人が増えたり、脱税情報そのものが減少するなど、制度そのもののメリットが少なくなる傾向にあった。

世間の流れとしては廃止はもっともなことなのではあるが、やはり名物というか風物詩の一つしての長者番付が無くなるのは、どことなく寂しいような気がする。

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