便利なはずのパソコン設定が……官庁が違うと申請できない不具合

2006年03月27日 06:00

インターネットイメージ【asahi.com】によると、インターネットを用いた国に対する電子申請で、便利になるようにある申請においてパソコンを設定すると、同じパソコンからは別の省庁に対して申請ができなくなる不具合があることが明らかになった。各省庁間で連携・連絡が不十分なまま申請システムを作ったため。不具合解消のため、【総務省】では4月3日から【電子政府のサイト】に総合受付コーナーを設け、さらに大半の申請はそこからできるようにする。

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しかし記事によれば各省庁への電子政府サイトからの申請にしても、システム接続には2年かかり、さらに接続しないシステムもあるとのことで、先行きが懸念されている。

今回の不具合は日本行政書士会連合会などからの指摘で判明したもので、具体的には新車のオンライン登録ができるようにパソコンを設定すると、不動産・商業登記の申請や国土交通省の電子入札の利用者登録ができないという。また、公的個人認証カードが有効であるかどうかを確認するシステムをパソコンに導入すると、そのパソコンでは不動産登記ができないという。これらの不具合は主に、ベースとなる基本プログラム(サン・マイクロシステムズのJRE)のバージョンが違っているのが原因。

電子化を進めるのはいいが、しっかりしたリーダーシップを持った人物が統括しなかったり、指摘されているように縦割り思考のまま各自が「電子化すればいい」ということだけを念頭においてことを進めると、いざ実行に移されたときに色々と不具合を生じることになるという好例だろう。総務省なり首相直属の機関(例えば【IT戦略本部】)などが適切な権限を持った上で各省庁に指示を与えていれば、こんなことにはならなかったはずだ。

……まぁ、「申請の種類だけパソコンを用意しろ」ということならば「IT需要」が見込まれるので、そこまで考えていたのでは、という笑い話的な考え方もできるのだが。それは無いか。

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