ジャスダックの取引システム技術情報が流出、やはりウィニーで

2006年03月19日 17:30

【Mainichi INTERACTIVE】の報によると、【ジャスダック証券取引所】の取引システム技術情報が、ウィニー(Winny)を経由してネット上に流出していたことが3月18日までに明らかになった。システム開発関係者の端末が、暴露タイプのウィルスに感染したためのもよう。記事によれば、「環境設定手順書」フォルダそのものが流出し、その中には注文サーバや売買サーバ、市況データベースサーバに関する各種設定手順や運用などについて書かれた文書が入っていたという。

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さらに「スケジュール」フォルダーも存在し、そこには2004年10月から2005年1月までの、環境構築や運用テストなどの作業スケジュールが記載されたファイル、そして流出元の人物が勤めている会社の全社員のメールアドレス一覧まであった。

ジャスダック側では流出したとされる情報がホンモノであるかどうかについては言及しない上で、もしホンモノなら2004年12月に店頭市場から取引所に移行した前後のシステム開発データらしいこと、流出したのは開発を担当した企業からのものであろうとコメントしている。だがジャスダック自身は2006年1月に、さらに新しいシステムに全面移行しているため、情報流出という事態が「現在の」取引所の業務に与える可能性は低い、としている。

と、なると問題なのはこの「流出元」となった企業だが、記事では「ジャスダックの取引システムの設計を主に担当したのは【日立製作所(6501)】である」とし、その日立製作所でもそれを認めた上で「情報漏れの指摘を受けて、ジャスダックとも連絡を取りながら、担当部署を中心に事実関係の確認作業を進めている」と説明しているという。

「日刊ウィニーニュース」とでも銘打った特設コーナーが、そう遠くないうちにどこかの新聞社サイトにでも登場しそうな勢いの情報流出事件。データ流出は流出元が自ら気が付くことは滅多に無く、情報を取得した第三者が告知してはじめて分かる場合がほとんどのため、これからもますます「はじめて気が付く」状況が続くものと思われる。

君子危うきに近寄らず。この言葉の大切さをあらためて思い知った人も多いのではないだろうか。

それにしてもジャスダックも、たとえ「影響を与える可能性は低い」ものであっても、リリースくらいは公式サイトに上げても良いと思うのだが。

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