ウィニー事件相次ぐ、連鎖反応かそれとも

2006年03月09日 12:10

P2Pによるファイル共用ソフトウィニー(Winny)による情報流出が相次ぎ、毎日のようにメディアを騒がしている。「毎日のように」という表現を使うと「実際には数日おき」の場合が多いのだが、今件に限ると本当に「毎日」一つは新しい情報流出が発生しているような形だ。記事を書いている段階でもっとも新しいウィニーによる情報流出事件はというと、【富山新聞】が報じている、富山市の長谷川病院での患者個人情報2800人分が流出したというもの。

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ファイルを気軽に他人と共用できるファイル共用・交換ソフトウィニー(Winny)そのものは違法・合法が論議されている最中であるが、そのシステム上でやり取りされるデータは、主に著作権の観点から違法性が強いものが山ほどある(自動車が誘拐などの犯罪に使われることはあっても自動車そのものが全面禁止されることはない、というのと同じ)。それでも情報量の多さ・豊富さゆえに、「分かっちゃいるけど止められない」的な思いから利用している人も多い。

事件のパターンとしては、(1)業務・公用で使っている端末でウィニーを使い、業務・公用情報が流出してしまった (2)私物・自宅のパソコンに業務・公用データを転送して作業をしていたところ、情報が流出してしまった の2つの場合がほとんど。(1)の場合は言語道断で事は済むが、問題は後者の場合。

取扱っている情報がどのようなレベルの機密度であっても、基本的に私物・自宅のパソコンで機密度の存在する情報を取扱うのは避けるようにという規定が存在するはず。それでもなお使ってしまったということは、「危機意識に欠けるところがある」のか、「そうせざるを得ない状態」なのかどちらか、あるいはその両方でどちらの度合いが大きいか、ということ。

先の自衛隊での場合は「公用パソコンの数が全然足りず、私物パソコンを使わざるを得なかった」という事情がある。これは結局「公用パソコンを早急に増やす」という方向で解決を模索することになった。だがその他の場合は、多かれ少なかれ「そうせざるを得ない状態」である部分もあるが、ほとんどは「危機意識に欠ける」がゆえの結果だろう。

情報は一度外に出ると、無尽蔵にコピーされ、完全に回収して「なかったこと」にするのは不可能。その性質を考えれば、自宅や私物パソコンで作業をする場合、そのパソコンではウィニーなど「危険性のあるソフトは絶対使わない」とする心構えは必要不可欠のはずだ。このような状況そのものがついここ数年で起きてきたことなので、まだ認知度や重要性が認識されていないのかもしれないが、基本中の基本として各自がしっかり頭に叩き込むべきなのだろう。

ここしばらくの間、言葉どおり「毎日のように」ウィニーによる情報流出報道が相次いでいるのも、ウィニーそのものの普及度の高さと共に、いかに「情報管理の大切さや必要な心構えが認知されていない」ことが分かる一つの指標なのかもしれない。

そして繰り返しになるが情報は基本的に不特定多数の第三者に流れ出たとしても、元々の情報の持ち主がそれを知ることはあまりない。普通の物品の盗難事件と違い、元々の情報が無くなることはないからだ。それを考えると、毎日報道されているウィニー事件「ですら」氷山の一角に過ぎず、その何倍、何十倍もの重要データがちまたに、持ち主が気が付かない状態で氾濫しているのかもしれない。

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