ソフトバンク(9984)、今度は「月刊少年ブラッド」で少年マンガ誌に進出

2006年03月11日 07:00

月刊少年ブラッドイメージ[ソフトバンク(9984)]グループの一企業でオンラインエンターテインメント事業を展開する【モビーダ・エンターテインメント】は3月9日、4月12日に少年向けマンガ雑誌である月刊少年ブラッドを創刊すると共に、掲載作品すべてを有料で配信する携帯向けサイト【ケータイ☆ブラッド】と、ウェブでオリジナルの作品無料掲載などを行う【Web★ブラッド】の開設を行うことを明らかにした(【発表リリース】)。また、創刊にあわせて投稿マンガの作品を募集している。

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月刊少年ブラッドイメージリリースによると月刊少年ブラッドのコンセプトは「熱血冒険てんこもり!!」。紙媒体だけでなく携帯とウェブをあわせた3メディアによる展開を行うことで、「より読者との接点を増やし広く漫画の魅力を伝えていく」という。また、定価を290円という安価に抑えることで、幅広い読者獲得を目指す。

執筆陣など概要についてはリリースによると次の通り。

本誌の表紙イラストは、「カウボーイビバップ」のキャラクターデザインで有名な、人気アニメーターの川元利浩が担当します。
創刊号の巻頭カラー作品は、人気オンラインゲーム、「Master of Epic」のキャラクターデザイン担当の渡辺とおるによる、和風ヒロイックファンタジー 「シチ=フク」です。また、人気イラストレーター陣によるオリジナルピンナップ企画「CALENDAR GIRL'S」は、これまでの漫画雑誌では実現しなかったキャスティングを展開していきます。第一回は七尾奈留(ヒット・ゲーム「D.C.~ダ・カーポ~」の原画担当)と、いとうのいぢ(ライトノベル「灼眼のシャナ」、「涼宮ハルヒ」シリーズの挿絵担当イラストレーター)の合作となります。


マニア層の心を巧みにくすぐる執筆陣、企画といえよう。また創刊号は特別定価240円で、特製クリアファイルが付録につく。サイズはB5判で、約560ページ(!)とのこと。イメージ的には【スクウェア・エニックス(9684)】によるゲームと漫画の領域をカバーした【ガンガン】や、メディアワークスの【電撃大王】などに近いかもしれない。

どのような形でリサイズや表示方法で提供されるのかはまだ不明だが、携帯向けに(有料ながらも)全作品が配信されるのも興味深い。この配信では基本料金のほかに閲覧にポイントを必要とする従量課金制度が用いられており、ポイントの追加購入もできるため、いくらでも漫画の購入閲覧が可能になる(とはいえ基本使用料315円の段階で冊子1冊分の290円を超してしまうのだが……)。ウェブでもファンサイトの展開やオリジナル作品の無料掲載など、多方向で情報を展開するようすがうかがえる。

同社は2005年11月に設立されたばかりであり、事業内容が

・課金プラットフォーム事業
・ダウンロードコンテンツの国内外代理店業務
・コンテンツ作成/プロモーション支援事業
・携帯動画配信事業
・コミック製作事業


とある。「携帯動画配信事業」「ダウンロードコンテンツの~」のあたりを考えると、今後同社が、そして「月刊少年ブラッド」でどのような展開がなされるか、ある程度予想がつくことだろう(実際、すでに【プロ野球情報サービスの運営スタッフを募集】しているあたり、一つ読めそうな気がする)。

ただ、ソフトバンクは思い切りは強いものの、「採算が取れない」と判断したらこっそりと、そして素早く「損切り」をすることでも知られている。この月刊少年ブラッドも、読者の心を引き付けることができれば大々的な展開が期待できるが、さもなくば……の可能性もある。

ともあれ、創刊号発売の4月12日を期待しようではないか。

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