【更新】ソフトバンク(9984)、ボーダフォン1兆円規模で買収の動き

2006年03月04日 10:30

[YOMIURI ONLINE]などが報じたところによると、携帯電話世界最大手の【イギリス・ボーダフォン】は3月3日、日本で携帯電話事業を行っている[日本法人]株式の過半数を[ソフトバンク(9984)]グループに売却する交渉を行っていると声明で発表した。今件につき、現在のところ公式サイトなどではリリースは配布されていない。関係筋によれば、買収価格は1兆円以上になる可能性があるという。

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ソフトバンクも今件につき、3月4日未明に「交渉しているのは事実」として、実際に交渉を行っていることを認めている。ソフトバンクは2007年の携帯電話市場参入を目指し、昨年【総務省】から携帯電話免許を受けているが、独自参入に留まらず当初はボーダフォンから回線を借りて独自参入する計画だった。だが今年の秋に「ナンバーポータビリティ」(番号持ち運び制度、契約携帯会社を変更しても、携帯電話番号は変わらない仕組み)が導入されるのを前に携帯電話会社間で顧客争奪戦が激化。既存会社に対抗するには、独自立ち上げだけでなく買収による早期の事業拡大が必要だと判断したと見られている。

一方ボーダフォンは第三世代携帯電話の不振が響き、シェアで【NTTドコモ(9437)】【au(KDDI)】との差は開くばかり。日本事業の売却などが噂されていた。また、日本事業のボーダフォン自身はかつて日本テレコムとして上場しており、2004年に「ボーダフォン」に社名を変更。Vodafoneグループによる公開買付などで少数特定社持株数割合が上場廃止基準の90%を超えたため、2005年8月に上場廃止となっている。

ドコモやauに大きく水をあけられていたとはいえ、ボーダフォンはいまだに日本国内の三大携帯会社の一つであることに変わりは無い。そのボーダフォンの地盤をソフトバンクが引きつぎ、ソフトバンクの他の事業や瞬発力、資金力、技術力などで巻き返しを図るとなれば、既存の二強携帯会社を脅かすどころか、追いつき追い越すような勢力になる可能性も十分にある。というより、そのつもりだからこそ、1兆円を超える投資をソフトバンクも行おうとしているのだろう。

既存二強会社と比べればしがらみや固定概念に縛られにくいソフトバンクによる携帯事業がどのような展開を見せるのか、今後の動向に注目したいところだ。

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