【更新】タミフルの化学的製造法、東大教授らが開発。ロシュと交渉へ

2006年02月27日 07:00

インフルエンザの対抗薬として今世界中で量産備蓄が急ぎ進められているタミフルについて、植物原料を使わず化学的に製造する方法を【東大大学院薬学系研究科】の柴崎正勝教授らまグループが開発したことが明らかになった([参照記事:YOMIURI ONLINE])。需要が急増しているタミフルの安定生産を可能にする技術として注目が集まっている。

スポンサードリンク

記事などによればタミフルはスイスの製薬大手[ロシュ]が独占的に製造。中華料理などでもよく使われる植物トウシキミの果実「八角」を原料に、その成分から複雑な工程を経て生産されている。だが慢性的に品不足である上に、天候不順などで原料の確保が困難になる可能性など、安定生産には程遠い状況。

柴崎教授らはこのタミフルについて、石油から生成される安価な化学物質「1、4-シクロヘキサジエン」を原料に、「八角」を使わずにタミフルを生成することに成功したという。さらにこの技術・製造法を用いれば、今後タミフルに耐性を持つウイルスが出現した場合でも、新薬開発につながる可能性もあるという。

東大では大学所有の知的財産としてこの製造方法を2月23日に特許出願した。だがタミフルの製造販売権はロシュが保有しているので、ロシュの許可なしにはタミフルの生産はできない。柴崎教授は「ロシュと話し合い、実用化研究を進めることになる」と話している。

生産方法から販売まで一手に握っていたロシュや原材料の八角の卸し元にしてみれば多少は面白くない話かもしれない。だが、安定的な生産の可能性や今後対抗能力を持ったウイルスが登場してもそれに効果のあるワクチンの開発が可能ということであれば、人類全体にとって大きなプラスであることは間違いない。変な「大人の事情」で成果が握りつぶされたり有効に活かされないようなことが無いよう、注意深く今後の動向を見守っていきたいところだ。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ