ネット投資家がバッシングを受けている……とのこと

2006年02月15日 19:25

[このリンク先のページ(tokyo-np.co.jpなど)は掲載が終了しています]のコラムにて、インターネットを使って株式を売買し、儲けを得るネット投資家へのバッシングが強まっているという。バッシングをしているのは旧来のエリート層を代表する財界長老や評論家、ワイドショーのコメンテーターなど、俗に言う「エスタブリッシュメント」の方々。記事によると「働きもせず、デイトレーダーなど株取引ばかりに夢中になっている人も多いが、『自分さえよければ』という教育によるところが大きい」「きちんとした教育に支えられてきた人は、やはりきちんと働いている」と斬って捨てた財界長老の方もいたという。

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インターネット証券会社の数が増えてネット投資家も急増、書籍にはデイトレードを中心にネット投資をすすめる本が山積みされている。そして先のジェイコム(2462)誤発注騒動、さらに現在進行形のライブドア(4753)絡みの事件。特に後者はインターネットを全面に押し出したビジネスを標榜し、ネット投資家の増加を望んでいた風潮もあったので、それがかえってネット投資家への批難の材料になっている。とはいえネット投資家は犯罪者でなければ不法不正行為をしているわけではない。

先述のエスタブリッシュメントな方々に共通するのは「額に汗して働け」という趣旨の言葉。確かに一日で売買をこなすデイトレード、特にスキャルピングと呼ばれる一日どころか短いときには数秒で売り買いを終えて利益確定を成し遂げるような取引は投資どころか投機、ギャンブルではないかという指摘の声に否定論を主張する人は少ない。スポーツ感覚、ゲーム感覚と表現する人もいる。このあたりが「カンに触る」らしい。大儲けしたネット投資家の話ばかりピックアップされることが最近多いせいか(もちろん「ホリエモン」効果もある)、彼らの主張はより一層声高になる。記事では「一週間以内の同一株式の売買のキャピタルゲインには90%くらい課税しろ」と、無茶苦茶なことを主張する経済評論家の談もあるくらいだ。

もちろん「デイトレーダーも企業を見る目を養ってほしいが、そうでないからと言って悪者にするのはいかがなものか。市場主義経済を否定するような風潮には納得いかない」と意見する関係者もいるが、少数派だ。

個人的には「そういう仕組みがある以上、デイトレだろうとスキャルピングだろうとスイングだろうとロングスタンスだろうと、それこそゲーム感覚だろうと三年寝太郎だろうと人それぞれの考えがあるのだから否定はしない。あくまでも投資(実情的に投機も含む、株式の売買)は自己責任・自己判断なのだから」というのが思うところ。

第一「投機だから、ギャンブルだからダメだ」というのなら、宝くじやトト、競輪競馬競艇パチンコにも同じように矛先を向けるべきではないのだろうか。そうでなければ半ば以上やっかみにしか聞こえないのだが(苦笑)。

それにネット投資家をして「働いていない」と断じるのは、それこそデスクワークを否定する可能性もある。これはこれで失礼な話だろう。

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