シーマ(7638)、株式10株を1株に併合

2006年02月25日 12:20

ブライダルダイヤが主力のジュエリー会社シーマ(7638)は2月21日、同社の株式について10株を1株に併合することを株主総会に付議することを決定した(【発表リリース、PDF】)。一連のライブドア(4753)による「錬金術」手法の一つとして使われた大量株式分割の他社における一例として良く例に挙げられた同社の株式も、この付議が可決すれば「悪影響」も収束の方向に向うものと思われる。

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リリースによれば、シーマは過去に何度か株式分割を実施したが、特に昨年2005年3月15日に行われた1対101の株式分割では、経営課題の一つであった「株主数の増大及び流動性向上」に貢献はしたものの一方で(これもライブドアらと同様に)「大量の当社株式の発行に起因する当社株式の配当政策などへの悪影響」も発生。状況をかんがみた上で10株を1株に併合することを決議したという。

なお併合の結果1株に満たない端株を生じた場合、一括して売却処分し、その処分代金を端数の生じた株主に対して、端数に応じて分配するという。

株式の大型分割により(くだんの「錬金術」は別として)取扱単価が下がり株主になりやすくなる、流動性が高まるなどのメリットはあるものの、会社負担の運用コストが増大するというデメリットがある。特に100分割などの大型分割の場合にはそのデメリットはぼう大なものになる。また、株主の立場からしても、会社の「1株あたりの配当金が安くなるので配当そのものを実施するのは現実的ではない」という会社側の理由付けで無配になる可能性もあり、あながちメリットばかりとはいえない。

株式分割に伴う子株還流までのタイムラグもほとんど無くなった今、半ば無意味(と断言はできないが)に行われてきた大型分割の構造は、是正されてしかるべき、というところだろう。今件のシーマの併合も、その流れを組むものだと思われる。

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