【更新】ゲームが練習なのか公道の走りが練習なのか……ゲームで腕を磨いた中学生、公道で時速100キロ運転

2006年02月03日 19:20

ゲームイメージ[YOMIURI ONLINE]によると愛媛県松山市の中学3年男子生徒(15)が、市内の市道などで約3時間にわたって断続的に自動車を運転、幅わずか5メートルの道を時速100キロ以上で走行したり、急発進・急減速をくりかえし、ひき逃げ事件を起こし、松山東署に業務上過失傷害・道交法違反(ひき逃げ、無免許)容疑で逮捕されていたことが明らかになった。ゲームセンターのレースゲームで運転技術を磨いたと主張する容疑者は、ホンモノの車にのってスリルを味わいたかったと供述している。

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記事によると容疑者は、盗んだ車に仲間の少年少女5人を乗せて市道などを暴走。赤信号を無視して交差点に進入しタクシーとぶつかるなどして、6人に重軽傷を負わせたもよう。男子生徒は2日後に逮捕された。

調べに対して容疑者の男子生徒は、過去にも週末になると親や先輩の車を借りて公園や港の岸壁で運転をしていたとし、「運転技術には自信がり、公道でスピードを出してみたかった」と話している。

捜査員のコメントにも「ゲームの影響かもしれない」とあり、容疑者本人も「ゲームで腕を磨いたから本物でスリルを云々」と主張していることから、またゲームに対する批判が高まることだろう。やれゲーム脳がどうだの、過激表現がどうだのという「いんてりげんちゅあ」な方々の主張がメディアを騒がせるに違いない。

だが冷静になって考えてみれば、「何らかの模擬(擬似)体験が高じて実際の行動でハメを外してしまう」ということは昔からあった。ただゲームのリアル度・熱中度が高いため、そのハメの外し方が目立つだけの話。ゲームであろうとなかろうと、現実と非現実の違いをわきまえずに行動する場合、たいていにおいて問題なのは、その行為を為す本人自身に他ならない。第一、ゲームで技術云々を完全否定すると、すべてのシミュレーターを否定しなければならなくなる。

五百歩ほど譲って暴走行為を奨励するようなゲームなら話は別。だが「ゲームセンターのレースゲームで腕を磨いたから本物で試したい」と主張するようなスットコドッコイの事例をかかげ、「レースゲームはすべて悪だ」「ゲームは悪いものだから規制すべきだ」という話になれば、そういうアクションこそが「旧態依然なものの考え方の影響かもしれない」と指摘せざるを得ない。

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