ジャスダックとヘラクレス、緊急時には相互にバックアップの構想

2006年01月25日 08:30

【asahi.com】によると、現在進行形の形で【東京証券取引所】が能力限界で一時的な利用制限に追いやられている問題を受けて、【大阪証券取引所】【JASDAQ証券取引所】が、売買システムを相互にバックアップし合い、万が一の際にも取引が継続できるようにする構想が明らかになった。

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具体的にはジャスダック市場全体と大証のヘラクレス市場で、共に新興企業向け。先のライブドア(4753)同様に、個人投資家の比率が高いのが特徴。事件や災害で仮にどちらかのシステム(市場)で取引ができなくなっても、一方の上場株式を他方の市場でも重複して上場しているとみなして売買が継続できるようにするという。

実際に処理を行う際にも売買に参加する投資家が手間のないよう、実際に売買注文を仲介する証券会社が取引を肩代わりする市場に発注先を変えて対応する仕組みにするとのこと。両取引所は各証券会社と交渉を始めて2006年度中の実現を目指すという。

今件は両取引所の規模にあまり違いがないのでそれほど問題はないと思われる。が、そもそも少々の負荷がかかっても遅延などのトラブルが相次いでいる両取引所で、ライブドア騒動のような注文集中による取引不能状態に陥った際にもう一方が肩代わりするという事態になれば、肩代わりした方もあっという間にキャパシティーオーバーで止まる可能性は否定できない。つまり「相互補完」のつもりが「共倒れ」になりかねないということだ。

万が一のことを考えた相互補完構想はもちろんだが、それよりもそのような事態が発生することのないよう、まず最初にそれぞれの取引所には能力の増強を推し進める必要があるだろう。

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