このチャート図にはライブドアと同社が実質支配する投資事業組合の相関関係や、新株発売に伴う利益が同社に還流したことも把握できる内容とのこと。今件事件における金銭や株式の流れを示すチャート図は、すでにマスコミなどにより説明用にいくつも作成されているが、嫌疑を受けている側であるライブドア側にもそれが存在し、押収されたのは今回がはじめて。

もしその図の存在が事実であるのなら、株式交換や投資事業組合などによる買収などの手段を用いた、市場から資金を吸い取る公式、いわば「錬金術」をシステム化し、状況に応じて修正しながらも反復して実行していたことになる。

倫理観は別としてその方策が合法的なものなら問題はない。だが証券取引法などの各種法令に違反するものであるなら、犯罪の常習化を業とした会社であったことを実証することに他ならず、厳しく断罪されても致し方ないだろう。無論、ヒステリックにならず、証拠を突き詰めて冷静に捜査を進める必要はあるだろうが。