キーワードは「企業買収」「株式交換」「投資事業組合」そして「粉飾」……ライブドア(4753)、自社株の不正売却80億円

2006年01月20日 08:30

【NIKKEI NeT】などによるとライブドア(4753)グループによる一連の証券取引法違反事件で、虚偽情報を開示して買収し、投資事業組合などを介して株式交換などを行い売りぬけた自社株の売却収入は約80億円にのぼり、大部分がライブドア本体へ還流されて不正に利益計上し粉飾されていたことが明らかになった。売りぬけの際には株式分割公表などの株価つり上げも行われた。

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今件について当局側ではライブドア本体の上層部の事情聴取に向けて東京地検特捜部に応援の検事を投入する。

上記参照記事では「錬金術」こと企業買収・に用いられたのは計6社とあるが、そのうち新たに2社が【Mainichi INTERACTIVE】に報じられている。それによると【クラサワコミュニケーションズ】(現ライブドアモバイル)と【ウェブキャッシング・ドットコム】。手法は先に明らかになった件とほぼ同じで、株式交換で企業買収を行う際に、ライブドア側が手渡す株式を投資事業組合(EFC投資事業組合)に向けて発行、2社の株式はライブドアが実質支配する「M&Aチャレンジャー1号投資事業組合」が現金で買収。そしてこの2つの組合間で株式交換が行われた。「チャレンジャー」が手にしたライブドアの新株は香港の証券会社で売却され、40億円ほどの売却益がライブドアに還流したとのこと。

ライブドアによる買収劇が相次いでいた際、ワイドショーで傘下会社の一覧を指し示し、キャスターたちが「これだけの、脈絡もない会社を買収して何をやるつもりなのだろうか」といぶかしがる場面があった。総合的な相乗効果を狙う云々という説明もライブドアからは何度と無くされていたが、結局は「錬金術のための道具」にされていたことに過ぎなかったというわけだ(もちろんすべてが、ではないだろうが)。

とはいえ「錬金術」といっても実質的には投資家、特に個人投資家から金を吸い上げるだけの詐欺師に過ぎず、中世において語られていた錬金術師と比べたらホンモノの錬金術師に失礼な気もする。

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