ジェイコム(2462)誤発注問題でみずほ(8411)が東証に損失の負担を検討と発表。東証自身は上場を見送り

2006年01月25日 08:30

【プルームバーグ】の報によればみずほフィナンシャルグループ(8411)の前田晃伸社長は1月24日、傘下の【みずほ証券】が起こしたジェイコム(2462)株式の誤発注に絡む事件で発生した損失407億円について、【東京証券取引所】のシステム不備が原因とし、負担請求を今後検討していくことを明らかにした。すでに東証側では注文取消しができなかったのは東証側の不備が原因と認めている。

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今件で発生した損失が407億円であると当事者の口から出たことで、この金額が一連の「誤発注事件」におけるみずほ証券側の損失額と断定してよいだろう。具体的にこの額の何割を東証側の責として負担を求めるのかについてはまだ決まっていないという。もちろんこの額には、狼狽売りしてしまったりその後の相場の乱高下で被害をこうむった個人投資家らの損失は含まれていない。

また、今件やライブドア(4753)絡みでシステムの能力不足、増強計画のお粗末さがあらためて露呈した東京証券取引所の西室泰三会長兼社長は同日記者会見において、先に何度と無く言及していた東証自身の上場について、「日にちを区切っての計画は棚上げする」とし、内部体制の強化を優先することを表明した(【参照記事:NIKKEI NeT】)。最近の発言では2007年3月末までの上場を目指していたが、これを見送ることになる。

誤発注問題の引き金になるわ、ライブドア関連で能力不足による問題が発生するわで東証も最近になりハード・ソフト両面において問題が続出している感じがする。急激な状況の変化に対応しきれないがゆえの事態だとは思うが、ここを乗り越えなければ東証自身はもちろん、日本の証券取引そのものに明日はないだろう。まだ東証のライバル的な取引所があれば話は別なのだが、残念ながら規模などの点では肩を並べるものがないのが実情。自主的な改革にどこまで期待できるか……。

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