国保保険料、未納防止のため年金から天引き、2008年度から

2006年01月07日 12:10

時節イメージ【NIKKEI NeT】によると【厚生労働省】【社会保険庁】は2008年度から、公的年金の受給者が国民健康保険に加入している場合、国保の保険料を年金から天引きして徴収する仕組みに変えるとのこと。年金を受け取った後に国保の保険料をあらためて納める現行の仕組みでは、加入者の手続忘れなどで未納が起こりやすいためとしている。記事では「年金から直接天引きし、拡大する未納を減らし、医療保険の財政悪化を防ぐ」と分析している。

スポンサードリンク

政府では医療制度改革の一環として2008年度から、75歳以上の高齢者が入る新医療制度を作り、その保険料を加入者の年金から天引き徴収する仕組みをほどこす。これに合わせて、この新制度の対象にはならない74歳以下の国保加入者にも年金からの保険料天引きを始めるという。老齢年金だけでなく、障害・遺族年金も対象とのこと。

天引きのシステムはとりっぱぐれがない一方、支払い側の自意識が薄れるため、過度徴収や徴収額の値上げにあまり気がつかないという、「徴収側が楽して吸い取れる」メリットがある。未納が増えて問題なら、まず初めに拡大する未納を減らすよう最大限の努力をすべきではないだろうか。

一方で【「年金払わないと医療費は全額自己負担」!? 厚生省が検討】でも触れた通り、厚生省側は「国民年金払わないと国保を(保険料を払っていても)使わせない」という姿勢で検討を進めている。つまり、

・国保の保険料は(国民)年金から天引き
・(国民)年金を支払わないと国保を使わせない


という仕組みにしたいようだ。両者とも、いわば「努力不足を他に押し付けて状況改善を図る」という怠け者にありがちな手法といわざるを得ない。そんなに連動させたいのなら、いっそのこと国民健康保険と国民年金を一つにまとめて「国民健康保険年金」とでもしてしまえば良いのに、そうすれば効率化もできるだろう、と思うのは当方だけだろうか。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ