見せ板で株価操作、有罪判決

2005年12月10日 13:10

【スポニチアネックス】によると、ネットによる株式取引で不正に株価を吊り上げたとして日本で初めて摘発され、相場操縦の証券取引法違反の罪に問われた北海道の会社員古川浩勝容疑者に対し、釧路地方裁判所は12月9日、懲役1年6か月・執行猶予3年・罰金100万円の有罪判決を言い渡した。求刑は懲役1年6か月、罰金100万円だった。

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西田時弘裁判長は今件を「証券市場に対する信頼を揺るがせた行為として違法性は高い」と厳しく断じている。古川被告は2003年の7月から8月の間、東証一部上場の建設会社など3銘柄で、買いの意図がないのに買い注文を繰り返し他の投資家に「買いの意欲が高まっている」と見せかけ、株価を吊り上げる見せ板行為を行った。古川被告はこの行為で値を上げた銘柄を売りぬけ、320万円ほどの利益を得ていたという。

一時は公開の兆しもあった手口情報が「公正にならない」というワケの分からない大手証券会社らからの強い要望で非公開になってから、このような見せ板による市場操作はむしろ証券会社の自己取引部門や機関投資家らの間でますます横行するようになっている。個人でも法人でも違法行為には違いないのだから、(むろん個人のを見逃せというわけではないが)機関投資家や証券会社の同様の行為も厳しく取り締まってほしいものである。

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