オンライン小売成功の秘訣はお得意様を大切にすること

2005年12月12日 04:30

【Japan.Internet.com】において、オンラインショッピングに関する分析が掲載されていた。曰く、利用回数も購入金額も多い、オンラインショッピング利用者の上位約18%を「MVP」と呼ぶが、彼らを大切にすることで成功を収めることができるという。

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MVPとはここでは最優秀選手(Most Valuable Player)ではなく、「Most Valuable Purchaser」、つまり最上購買者のことを指す。記事では【ニールセン】のデータを引用し、このMVPによる購入額がオンラインショッピング売上全体の半分を占め、Eコマースを牽引していると結論付けている。

また分析では、MVPが比較ショッピングサイトを活用していること、世帯収入が一般よりも高い傾向があると共に、インターネットのヘビーユーザーである可能性が高いことも示唆している。

ニールセンのアナリストの談として

小売業者は皆、顧客ベースを分析して自社にとっての MVP を特定し、この顧客層からの売上を最大限に高めるマーケティング プログラムを開発する必要がある。これら MVP は、単に売上高と購入回数の多さで貴重というだけでなく、購入先小売業者に愛着を感じ、きわめて高い定着率を持つからだ


という見解も掲載されている。MVPはまさに色々な面で「お得意様」になる可能性を秘めていることになる。

経済用語に「パレートの法則」というのがある。イタリアの経済学者が発見した法則で、「イギリスにおいて20%のお金持ちに、総資産の80%が集中している」ことを発見。この現象はさまざまな方面で当てはまるというもの。例えば「顧客の2割が8割の売上を占める」とか「働き者は全体の2割でその2割を除外すると、残りの8割の中から新たな2割の働き者が登場する」「改善が必要な事項の上位20%について手を打てば80%の効果が期待できる」といったところだ。

つまり、

費用対効果が高い上位20%に対して経営資源を集中することで最大限の効率的な効果が期待できる


ということになる。今件の「MVP」についても、突き詰めればこの「パレートの法則」が適用されているだけであり、なんら新しいものでは無いわけだ。ネットワークの世界においても、既存の「ルール」は通用する、ということだろう。

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